税務職員の「出世コース」。今どう思うか?

WordPressでSEO対策をしていますと「税務職員の出世」というワードがあがってきます。

私は出世には縁遠かったのですが振り返ってみてどう思うのかについて今日は書いてみたいと思います。

税務職員の「出世コース」とは?

私も一応元税務職員の端くれです。

税務職員には主に高卒組の「普通科」と大卒組の「専科」があります。

税務署の役職として、

  • 事務官:採用して3年目くらいまで
  • 調査官:採用4年目くらいから
  • 上席:採用15年目くらいから
  • 統括官:採用20年目くらいから(?)

事務官の間は普通科でも専科でも同期と差がつきません。

差が付き始めるのは、専科ですと専科研修が終わり調査官として数年経験した後ですね。

税務署から国税局へ人事異動が多くなったりしますし、国税局以外に国税庁や財務省へ出向となるとさらに差が付きます。

上席になると給与面でも待遇が一気によくなります。

統括官は幹部職員です。

専科で45歳くらいから統括官になったりする人が出始めるかなという感じですね。

基本的に採用後にある基礎研修後に自分の系統が決まります。

系統とは、法人課税や個人課税・資産課税・徴収の4つです。

この系統以外に総務がありますけど4つ以外で入れ替わることは基本ありません。

なので同じ系統の中で出世するのであれば、税務調査で実績を作って国税局などを経験してから税務署の上席や統括官を経験してまた国税局に勤務する…感じですね。

あとは、総務をどこかで挟む感じです。

総務を経験すると出世が早いとされていましたので。

私の同期で早くも統括官になっている人は、税務調査や審理で実績を積んでおり国税局での勤務があったりします。

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何をしたいかが明確なら…

正直、出世を選ぶのなら人事異動に逆らうことなく淡々と仕事をこなしていくことになるのかなと。

実績もある程度積んでいたらそれなりの評価をされるでしょうからね。

ただ、

  • 国際税務をしたい
  • 税務調査の現場でいたい
  • 総務は嫌だ
  • 審理をずっとしたい

というこだわりが強いのであればなかなか出世は望めないかもしれません。

本来こういう人材のほうが重宝されるのにな~とは思うんですけど、出世コースからは外れてしまうかもしれません。

つまり、将来の目標が明確なら人事異動で希望から外れたときにショックが大きいです。

多くの場合人事異動が希望通りに行くことはほぼありません。

なので自分で方向性が決まっていれば国税の職場からは遠ざかる傾向にあります。

税理士をやるとか転職を考える方が多くなるのかなと。

出世したくないなら

では、税務職員として勤務は続けたいけど出世したくないという方もいます。

あと両親の介護やお子様の都合により仕事よりも家庭を優先される場合ですね。

今の現状ですと女性が差別されることはありませんが男性は影響を受けたりする傾向があります。

上席から上のポストに就けない方もいるようですから。

仕事よりも家庭優先にすると昇進できないというのはどうも世の中とはずれている感覚なのかもしれません。

精神疾患のある職員の風当たりは強め

私はうつ病パニック障害で休職復職を繰り返した経験がありますけど、一般的に精神疾患のある職員は勤務面で配慮されています。

一方で、体調面が戻らないとかなり風当たりは強くなります。

退職を余儀なくされることもあるようですから。

たしかに分からなくもないです。

仕事面や勤務地などで配慮しているのに休職が続くとどうしたらいいのかわからないというのが幹部の思いでしょうから。

私は幸いなことに幹部と話す機会をたくさん設けていただいたのでまだ勤務を続けることができましたけど、今はどうなんでしょうね。

特に若い人材が多いため指導育成に悩まされている幹部も多いと聞きます。

メンタルが病んでいる若手職員も多くなっていて幹部がしんどい思いをされているかもしれません。

そんなとき、出世コースを順調に歩んで統括官になったのに…とうんざりしている同僚がいたら頑張ってとも言えない自分がいます。

まとめ

同期の中には出世コースを順調に歩んでいる人もいますが、私は早くに脱落したので別にうらやましいとも思いません。

ただ、将来何をしたいのかが明確なのに人事異動で狂わされた職員がけっこう多かったのでその点は改善されたらいいなと思ったりはしますね。

では。

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