節税は「払うべきものを払ってから」

年金相談や税務相談で節税のことを質問されることがあります。

年金相談でも「節税?」と思いますけど意外といらっしゃいます…。

こういう相談の際、私は払うべきものを払っているか確認をしています。

払わないといけないもの

節税ー。

巷には節税に関する情報がたくさんありますよね。

法人の経営者だけでなく個人事業主の方にも情報を聞きつけて相談をされる方が、特にこの確定申告の時期から増えてきます。

個人事業主の方が節税として考えているものとして、iDeCoやNISAなどを利用する・法人化を検討するなどが挙げられます。

しかし、私はそもそも節税という言葉が苦手です。

自分から使わないようにしています。

ニュースやネットで言われている節税を専門家でない方が対応すると逆効果になることがあるからです。

グレーに近い、いやブラックなものも多数存在するからですね。

また、あることをきっかけにまず払うべきものを払っているか確認していただくようになりました。

【事務所お知らせ】  

国民年金・国民健康保険料を納めていますか?

個人事業主の方で節税の相談をされたことがあります。

iDeCoを利用したいとか、法人化を検討するとか展望をお話されていてその時は今の事業を好転させることを優先するようにお伝えをしました。

しかし、確定申告時期が近づき、国民年金や国民健康保険料の控除証明書を依頼すると、

現在払っていません

と言うのです。

iDeCoに加入するには個人事業主の場合には国民年金を払っていることが大前提です。

また、国民健康保険料を払っていないということは保険証がないということ。

体調を崩したりけがをした場合でも10割負担のため病院に行かないというのは厳しいです。

国民年金や国民健康保険料を払わなければなりません。

その義務を果たしていないのは節税以前の問題です。

お住まいの市役所に早急に相談に行くようにお伝えしたことがあります。

社会保険料控除で結果「節税」に

国民年金や国民健康保険料を納めた場合には社会保険料控除を受けることができます。

これは未納であった期間分を一括で払った場合でも、払ったときの年に社会保険料控除を受けられます。

社会保険料控除は所得を減らす効果がありますので、結果として税金を減らす効果があります。

「税金を減らす=節税をしている」わけですね。

国の義務を果たすことにより節税ができるー。

グレーやブラックの節税が多い世の中において法律で定められた節税方法のひとつです。

なので、国民年金や国民健康保険料を払うことって実は個人事業主にとって節税をしていることでもあるんですよね。

仲間内の情報には要注意

仲間内で節税が話題になったといって相談をいただくことがあります。

その場合、払わないといけないものを払っているかどうか必ず確認するようにしています。

  • 税金をきちんと払っているか
  • 国民年金や国民健康保険料をきちんと払っているか

意外とこんな義務をすっ飛ばして節税を考えている方が意外と多いのです。

これは社会保険料の節約にも言えることですけど、まず払うべきものを払ってから考えるべきものだと私は思っています。

仲間内から聞いた情報は自分自身には当てはまらないことがほとんどです。

うのみにしてしまってあとで後悔することがないように確認をお願いしたいです。

まとめ

節税の話題になったときに、意外と国民年金や国民健康保険料を払っていないケースが立て続けにあったので注意喚起で書いてみました。

突拍子もない節税を考えるより払わないといけないものを確認してみてはいかがでしょうか。

では。

 

 

タイトルとURLをコピーしました