JA建更の据置給付金と確定申告

先日JA共済の建物更生共済(いわゆる建更)について、据置給付金の受け取りをされた方がいました。

建更の満期(解約)返戻金とは異なる取り扱いとなることが分かったので備忘録として書いておきます。

据置給付金とは?

JAにおける据置給付金(据置割りもどし金)は、建更の契約時に利息を付して預かっているものです。

原則として共済契約が終了するまで据え置かれます。

引用:JA共済 用語一覧 より

今回の建更契約において据え置かれていたのは、修理費給付特約がつけられていたものでした。

修理費共済金が据え置かれていたわけです。

【事務所お知らせ】  

確定申告はどうするの?

では、この据置給付金を受け取った場合に確定申告はどうなるのでしょうか?

ちょうど建更を解約されて返戻金や割戻し金を受け取った時期でしたが、同時期に2枚のハガキが郵送されてきていました。

1つは、解約返戻金(割戻し)の金額と既払込共済金額。

もう1つは、この据置給付金の金額と内訳として利息の金額が書かれてありました。

イメージとしては以下のような感じです。数字もイメージです。

 

左側の解約返戻金等については自宅の建更に関してだったので一時所得になることは想像できました。

しかし、右側の据置給付金については契約内容まで確認しないと分からないかなと思ったのと、ハガキには赤線で印をつけたように、

据置給付金等の利息は税法上雑所得に該当します

と記載されていました。

ハガキを見ただけでは、

  • 据置給付金と利息を合わせて雑所得なのか
  • 据置給付金についていた利息だけが雑所得なのか

が読み取れなかったのです。

JAに確認してみた

実際に契約を結んでいた窓口であるJA支店に連絡をしたところ支店長から説明をしていただくことができました。

当初、「返戻金と据置給付金の両方の金額を合計してから返戻金に書かれてあった必要経費を差し引く」と案内されたのです。

先ほどの2枚のハガキの例でいきますと、

1,000,000円+500,000円ー2,500,000円=△1,000,000円

となると。

しかし、所得区分が異なるのではないかと話したところ確認をしていただけることになりました。

その結果ですが、

返戻金は一時所得、据置給付金については利息部分のみ雑所得になる

ということでした。

なので、2枚のハガキから行きますと、

  • 返戻金(一時所得):1,000,000円-1,500,000円→0円
  • 据置給付金(雑所得):500円←これを雑所得(その他)として確定申告する

となるとのことでした。

で、冒頭に書いた据置給付金の用語を確認してみて腑に落ちました。

据置給付金は、建更契約時に預かっているお金(修繕費共済金)が戻ってきただけなんですよね。

それに利息がついただけ。

そのため収入にも経費にもならないわけです。

しかし、利息分はお金が入ってきていますので所得として認識をする、という考えになります。

不明点は必ず確認

ハガキが来た段階でふとこの課税関係ってどうするんだろうと思って、いったんネットで検索をしたのですがどうもスッキリしませんでした。

ハガキだけを見てもピンとこなかったのです。

なのでこちらから無理も承知でJAに連絡をしたところわざわざ支店長から折り返しの連絡をいただけることになりました。

そしてJAの中でも確認をいただいた結果がこちらです。

何か不明点があってネットなどでも解決できなければ直接問い合わせをするのも一つだなと感じました。

ただ、これもまだ確定申告期間が始まった直後に相談をしたのでまだ時間に余裕がありましたしJAの協力があってこそだと思います。

あと契約内容については自分なりに確認したほうがいいなと感じました。

「据置給付金って何?」から入ったら意外とすんなり理解できましたので。

まとめ

今回は、JA共済の据置給付金の課税関係について整理してみました。

ハガキを見て理解できない場合には自己判断をせずに問い合わせることをおススメします。

では。

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