久しぶりに国税専門官採用試験のお話を。
2021年は6月に1次試験、7月に2次試験が行われるようですね。
採用予定人数は1,500人。私が採用された15年前は750人でしたから2倍になっています。
「ねらい目」なのは間違いなさそうです。
1次試験は筆記試験、2次試験は面接が行われますが、今回は2次試験にスポットを当てて書いてみます。
2次試験での注意点を挙げてみる
1次試験の成績が低いと面接はきつい(と周りも言っていた)
当時思っていたことですが、1次試験の択一式の点数が合格点ギリギリだった人ほど2次試験の面接は厳しめでした。
実際の体験談です。
面接会場で同じ部屋で面接を受ける受験生が私を含め3人いました。
3人とも択一式試験の点数は合格最低点の4点上くらい。
面接の感想は、絶対ダメだと思えるくらいの圧迫面接。
志望動機から容赦ない突っ込みとダメ出しの嵐でした。
私はとりあえず答えられないことは「わかりません」と素直に答え乗り切りました。
きっと、ここで言葉につまったりやばいなという顔をしてしまうとダメだったでしょう。
あえてそういう追い込まれた時の表情を試験官は見ていたのだと思います。
結局、3人のうち合格できたのは私1人だけ。
採用後にほかの同期と話す機会がありましたが、1次試験の択一式で大幅に点数が高い人は面接もそれほどきつくなかったらしいです。
逆に、私のように点数が低いと面接もは相当厳しかったようです。
志望動機と過去の経歴は突っ込まれるのは当然
面接を受けるからには志望動機はしっかりと考えておく必要があります。
なぜ国税専門官を目指したのか、どういった仕事をしていきたいかなど。
それとともに過去の経歴も質問されるかと思います。
過去の経歴というのは、社会人の経験がある方であれば社会人としてどういう仕事をしてきたか、学生の方なら学生時代の勉強内容などです。
志望動機と過去の経歴は深堀りされると思っておいたほうがいいです。
内容があいまいだったり当たり障りのないことを書いていると突っ込まれますし、そこで挙動不審になったら即不合格でしょうね。
もし突っ込まれてうまく返せそうになければ、正直に「答えられない」と謝ったほうが逆に印象がよくなると思います。
実際私も答えられない質問があったので「すいません」と謝りました。
先ほども書きましたが、試験官としては質問に答えられる・答えられないより、変化球を投げることでどう対応するかというのを見たいのです。
事前準備でがちがちに固めてきた受験生に想定外の質問をぶつけて、物怖じしないかどうかというのも見ています。
なので、緊張してうまく説明できないとかは全く気にしなくていいです。
逆に流ちょうに説明されると、事前に固めてきた・暗記してきたと思われてしまい、面接官から変化球の質問を出そうと思われてしまいます。
面接前後は静かにする+礼儀は当然
面接を受けるマナーというものもあります。
面接前になると周りと話をせずに静かに待つ、ネクタイやワイシャツは大丈夫か、ドアはノックする、入室時と退室時に挨拶をする、面接中も聞こえる声で答える。。
就職活動をしたことがある方なら当然のようなことかもしれませんが、意外とできていないものです。
私は採用試験までに就職活動をしていませんでしたので、資格予備校で行われる面接対策講座を受講して最低限のマナーと試験の雰囲気をつかみました。
当然、試験官に嘘をつくことは厳禁です。
過去の経歴などをうまくはぐらかすこともテクニックだそうですが、私はおススメしません。
面接シートをどう書くか
面接開始前までに面接シートを書くことになります。
これまでの経緯とか志望動機などを書くシートで、これをもとに面接が行われます。
どこまで書くかということですが、巷では「面接シートの書き方」というような本が発売されているようです。
それを参考にしてもいいかもしれません。
しかし、重要なのは枠内に自分の言葉で書くということです。
余白を埋めておいたほうがいいのは確かです。それだけ内容がないと思われて印象は悪くなりがちです。
しかし、余白を埋めてしまうだけで内容が薄いのも考えものです。
それこそ面接官からの格好の餌食。突っ込まれてタジタジになりかねません。
面接シートは事前に自分のことをアピールする場。
時間はしっかりかけて書きましょう。
そのために、事前に国税専門官の組織が分かるパンフレットなどを読んでおくと、仕事のイメージややってみたいことも浮かんでくるかと思います。
あと、採用希望局を3つくらい挙げる欄があると思います。
採用を希望する国税局を選ぶわけですが、人気のある局とない局の情報は事前に仕入れておくこともおススメします。
私のときは、「大阪国税局は大人気、関東信越国税局は不人気」という情報を確認していました。
その情報はどこで仕入れたかというと、説明会です。
採用試験前に各国税局で説明会が行われますので、そこで向こう側から教えてもらえることもありますし、こちらから質問をすれば教えてもらえます。
大人気の国税局は避けて、不人気の国税局の採用を狙うという作戦もあります。
ここで、人気・不人気という意味ですが、私はこう考えていました。
私は1次試験の択一式試験の成績がよくなかったので、大人気である大阪国税局の希望は通らないだろうと考え、あえて避けました。
一方、関東信越国税局は採用枠が多いので、当初は第1希望にしていました。
しかし、東京国税局は採用人数が多いですし、関東信越国税局は転勤が広範囲となりまので第1希望を東京国税局・第2希望を関東信越国税局に変更しました。
結果的に東京国税局で採用されましたが、最初から大阪国税局を希望していたら採用されていなかったかもしれないなと。
どうしても国税専門官として採用されたいと思うなら、採用希望局の状況まで確認しておくといいのかもしれません。
まとめ
今回は、国税専門官試験の面接について書いてみました。
事前に準備しておくことも大切ですが、それでがちがちに固めてしまうのも応用が利かず問題かと思います。
言いたいことのキーワードを頭に入れておくくらいで柔軟に対応できるようにしておくほうがいいような気がします。
採用後同期と話していても、その面接の場の雰囲気で対応できたかどうかが分かれ目だったようです。
事前準備をしつつもそれで固めすぎないことです。
それはどの社会でも当てはまることかなと。
今現在もそう思いますしね。
では。
[事務所お知らせ]
編集後記 サイレントモード
営業の電話、支部税理士からの電話、メールの受信。。
いちいち気にすると集中力がなくなってしまい、逆にストレスを抱えてしまいます。
家族から電話がかかることもあるかなとスマホをマナーモードにしていたのですが、最近サイレントモードにしてみることにしました。
もちろん一日何回かは確認しますけどまとめて。
その都度確認していては疲れるだけだなと。特に電話は。
支部からの電話なら折り返しますし、営業の電話なら拒否すればいいかなと。
それなりに対策はしておきたいなと思っています。
自分の時間も大切ですから。