税理士として登録したことで、ひとつ諦めなければならないかなと思っていることがあります。
それは、これまでの職場でお世話になった先輩や後輩・そして研修から苦楽を共にした同期と会えなくなってしまうこと。
利害関係者といえばそうなのかもしれませんが、普通にしゃべるくらいできてもいいような気がしてしまうのですが。。
現役の税務職員と会えない
なかなか会えなくなってしまった理由は、事件にもなりましたが現役職員とOB税理士との癒着でした。
現役職員がOB税理士から金銭を受け取る・接待を受ける見返りに、OB税理士に内部情報を漏らす、というものです。
内部情報とは、例えばいつ税務調査に来るかどうか、どのような調査が行われるかなど、職員だけしかわからない機密情報です。
これらは倫理法違反として国家公務員である税務職員も厳罰に処せられます。
逮捕もされますし懲戒解雇に相当することもあります。
過去に起こったこのような事件から、年々税務職員とOB税理士との接触が厳しくなってきています。
私がいた最後のほうは、もしOB税理士と飲食をともにするときなど、接触するときには届け出が必要になりました。
事前にまたは事後に、「誰とどこに行ったか」・「いくら払ったか」などを詳細に届け出ることになっています。
その後、さらに厳しくなっているようで、今は基本的に飲食も禁止されているようですね。
結果として、現役職員と飲食をする際はきちんと割り勘をすることは当然ですが、届け出が必要になったことで職員に手間をかけさせることになってしまうのかなと。
OB税理士であるこちら側からしても、誘うのに躊躇してしまいます。
本当に仲のよかった同期とはなかなか会えなくなってしまいました。
電話もダメ?メールもダメ?
では、そうなると友達である同期なら電話をかけたりメール・LINEで連絡を取るということもあるでしょう。
しかし、それも躊躇してしまうのです。
正直これも倫理法に違反してしまうのではないかなと。
正直、国家公務員倫理法については詳しく理解できていませんが、「国税庁からのお知らせ」にはこのように記されています。
これを見る限り、メールやLINEなどで連絡を取ることぐらいはいいように思いますが、情報を漏らすということならこれでもできてしまうような気もします。
例えば、内情について話し合うことも可能ですよね。
そういうことができてしまうので元税務職員側である私も気にしてしまいます。
現役職員から聞いた話をそのままこのブログで書くことはさすがにダメだとは思いますが、ちょっとデフォルメしたらいいのかな、とか。
(まあそこまで教えてもらえる立場にありませんけどね。)
普通に連絡をとっていた仲のいい同期とも疎遠になっていきそうです。
もう会えないのかなと思うと寂しい
こういう事情があるから、ちょっとのことでも気になってしまいます。
本来は許されているはずのことでも、線引きがはっきりしていないところでは厳しめに判断せざるを得ないですよね。
つらいですけど、もう会えないのかなくらいに思っておかないといけないのかもしれませんね。
最近では電話やメール・LINEで連絡を取ることも少なくなってしまいました。
やましいこと・禁止されていることではないにせよ、気になってしまいますよね。
双方が気になってしまうことならやらないほうがいいのかもしれません。
一度人間関係を整理してみるのもありかもしれない
スマホの電話帳を見ると、あまり連絡をしない職場関係の方も多く登録されたままになっています。
ちょっとずつ整理してもいいのかなと思ったりします。
残念ではありますけど、ちょうどいい機会なのかなと。
まとめ
少し前に開業するにあたって連絡を取ってみたのですが、「もう会えなくなるね」と言われたことからこの記事を書くことにしました。
確かに連絡を取ることも気軽にできなくなるんですね。
これからはちょっと切り替えて新たな出会いを求めて同業者の方のみならずできるだけ多くの方と交流を持ちたいなと思います。
では。
編集後記
最近Twitterを始めてから、同業者の方とゆるーくつながりができてきています。
もちろんお会いしたことも、お話したこともありません。
同じような考えをお持ちで共感できる投稿もあり楽しく読まさせていただいています。
もちろんそれにどっぷりはまるようなことはなくて、合間合間に見て参考にさせていただいています。