初めて人と会うとき、第一印象って気になりませんか?
調査でも同じようなことが言えて、調査官を初めて見て見た目若そうかベテランそうかを判断してしまったりします。
しかし、いざ調査が始まると、若手の調査官にしてはするどい視点を持っていたりする反面、ベテランぽくみえてもその業務自体初めてという人もいます。
第一印象で調査官の印象を決めつけてしまわないようにしましょう。
税務調査に来る調査官
税務調査に来る調査官は基本的に1人です。
ベテランから若手まで様々ですが、たまに2人だったり大人数という場合もあります。
例えば、2人の場合は調査官育成のため、ベテラン調査官と若手調査官が一緒に来ることも多いです。
今は新型コロナの感染予防のため、調査時間短縮のため人数を増やして対応するということも多いようです。
若手調査官は初めての調査から数件はベテラン調査官と一緒に調査をしていきますが、その後はひとり立ちをするのが通常です。
【事務所お知らせ】するどい若手調査官
見た目若そうな調査官だとちょっと油断しちゃいそうになりませんか?
オドオドしていたり、調査の進め方がまだまだだなと思ってしまうこともあろうかと思います。
特に何度か税務調査を経験している会社や個人事業主の方ですと、調査官の見た目で判断してしまう可能性があります。
しかし、若手の調査官でもするどく指摘する人もいます。
経験は少ないけど視点がするどい、という感じでしょうか。
最初は事前準備として、決算書や申告書など各種資料を検討することになります。
その際のチェックポイントはベテラン調査官に指導してもらったり統括官から指示されたものを自分なりにまとめていきます。
その着眼点がするどい調査官も中にはいます。
また、話がうまい若手調査官も中にはいて、まるでベテラン調査官並みに言葉巧みな人もいます。
私が若手調査官のころ同期の調査官のうち事業主とうまくコミュニケーションを取れている人ほど実績は出ていたような気がします。
調査終了後の書類整理の仕方や税法への当てはめは、徐々に経験で身に着けていけるものです。
ベテラン調査官の指導がいいとか、統括官の指示どおりに行動する若手調査官は実績を積んでいっていた印象があります。
ベテラン調査官っぽく見えるだけ
年齢がいっていたとしても、調査経験が長いとは限りません。
内部事務をしていたりすると調査官として久しぶりという方もいらっしゃいます。
ベテランの風貌を醸し出しているだけで、実際の調査はそれほど突っ込まない方もいます。
調査の進め方もベテラン調査官だとしてもさまざまです。
やる気なさげなベテラン調査官もいます。
上司である統括官より年配の調査官ですと、統括官の指示を無視し自分で確立した調査を展開してしまいます。
私の場合
若手調査官のころ、なにかしら調査先に誤りを指摘してくるほうだったので一応「するどい調査官?」みたく思われていたようです。
私は1年目に3件ベテラン調査官に同行してもらって、その後2年目まで1人で調査していました。
もちろん統括官の指示にそって調査をするようにしていましたけど、試行錯誤していました。
統括官にもよく怒られていましたし。
ただ気をつけていたのは、若手調査官として見られていたとしても誤っているという指摘は何かしらしようと思っていたことです。
調査先の社長や経理担当者・税理士は若手職員だとちょっと横柄な態度を取ります。
書類をなかなか出してもらえないとか、指摘された内容を素直に聞いてもらえない、質問に回答してもらえない、など。
統括官の指示もありますから、それが進まないと私自身が完全に板挟みとなりました。
でも、その回答がない・あいまいになるということはそこが怪しいということ。
そこから私のしつこさが出てきて、一見誤りがなさそうな調査先でも何かしら誤りを指摘して帰ってくることがありました。
若手調査官なりの抵抗、という感じでしょうか。
調査を進めていくと調査先から馬鹿にされることもあります。
そんなことも知らないのか。
何度も説明したけどまだ理解できていないのか、って。
でも、それを乗り越えないと戦えないことを学びました。
何も調査で指摘できないのも恥ずかしいので、自分で勉強します。
どういう方向で調査を展開していくといいのか、自分で考える時間を持つようにしていました。
努力をする若手調査官で、もともとコミュニケーションがうまかったりするとすぐ第一線で活躍する調査官へと変貌します。
私が仲良くしていた同期も、今現在すでに統括官の立場になって調査官を指揮しています。
まとめ
見た目で調査官は判断しないほうがいいということです。
若手調査官だから調査が緩そう、ベテラン調査官だから調査は厳しくなるなんてことはないです。
若手・ベテランで調査対応を変えること自体が間違っています。
調査が来るとなったらどんな調査官がきても普通に対応できることが大事です。
そのためには普段から調査が来る想定で準備をしておくと安心です。
では。