税務署勤務中から税理士や社会保険労務士としてやっていこうと思っていましたので、
実務で使える本や講座を色々買って読んだり受講していました。
実際、本やテキストは日々持ち歩いていたり机に常に置いてあるものも。
そこで、今回は私が参考している本や講座を紹介します。
税務労務ハンドブック
清文社から毎年発刊されているハンドブックです。
税務のみならず労務年金関係も網羅的に載っている優れものです。
適度な文章と図解で理解も進み、読みやすいです。
特に、冒頭にある「ケース別税務&労務」は、税務労務の手続きが一覧になっていますし、その年の年金給付額も載っていたりします。
本文にも「!注意」という部分では間違えやすいところの記載がされています。
税務署内の研修で留意点として取り上げられていたところが、なぜかこの注意の部分と重なっていました。
この本は2.5センチとけっこう厚めですが、税務署勤務中もカバンに入れて持ち歩いていました。
他にも、コントロール社発刊の「税務ハンドブック」は買っています。
税務だけですが詳しいので、参考にさせていただいています。
井ノ上税理士の本
「ひとり税理士」の井ノ上陽一さんが書かれた本です。
何冊も出されていますが、特に私はこの2冊を何度も繰り返し読んでいます。
それだけ影響を受けましたね。
税理士は資格を取ると独立開業し人を雇って拡大していくものだと思っていましたが、
あえて人を雇わず自分ひとりで事務所運営をしていくという方法です。
運営大変そう、やっていけるのかななど不安な面はありますが、
今まで組織になじめずにストレスを抱えて病気になったり、自分がやりたいと思ったけど周りに反対されてできなかったこと。
それが解消されて、自分で自由に行動できるのではないかと考えることができた本でした。
そして、その本の中で、IT活用のことも触れられており、税務署勤務中あまりやってこなかったITのことも真剣に取り組もうと思いました。
その流れがこのブログでの情報発信です。
今まで自分で情報発信するなんて考えていませんでした。自信もなかったです。
公務員だったので情報開示はできませんでした。
でも、税務署に問い合わせたり行くときに知っておいたほうがいいですよ、とお客様に言いたかったこともありました。
税務調査のこともそうで、実際経験した調査官から見て気を付けてほしいなと思うこともあります。内部事務も同じです。
現在、税理士や社労士は情報発信はいくらでもできる時代です。この本を読んで大きく考え方が変わりました。
個人事業者・フリーランスの方向けの本
今、私が将来開業した時にやっていきたいと思っているのが、
「個人事業者・フリーランスの方」向けの経理や申告のお手伝いです。
税務署勤務の時は法人課税担当でしたので、畑違いのような感じですが、
毎年確定申告時期にお手伝いはありましたし、法人と個人事業者でそんなに大きく変わることはないと思います。(勉強してみて思ったことです)
法人は経理担当がいて社長がいる。経理担当が社長のいないところで意思決定をして税務調査で指摘される…、なんてことザラにあったのです。
なので、法人も経理担当=社長ならまだいいんですけど。
経理担当の方と社長が言っていることが違ったりすることもありましたので。
ただ、個人事業者・フリーランス向けといってもやはり不安な部分もあるので参考にさせていただいるのがこの3冊です。
内田敦税理士と戸村涼子税理士は、ともに「ひとり税理士」として活躍されていて、
内田税理士は個人事業者向け税務調査専門税理士として、戸村税理士もクラウド会計を駆使し独立起業したての方の支援をされている税理士です。
このお二人を知ったのはやはり井ノ上税理士の書籍、「十人十色のひとり税理士というの生き方」に執筆されていたことでした。
お二人もそうですが、「ひとり税理士」の方は皆さんブログをされています。
毎日毎日情報更新されている方もいます。
私もこの方々のブログはよく拝見させていただいています。
つい最近は戸村税理士のオンラインセミナーにも参加させていただきました。
本当に一つ一つの質問にも答えてくださってとても有意義でした。
内田税理士はブログで税務調査での体験談を書かれていますが、私も同じような経験や考えがあり共感することも多くありました。
TAC実務講座
税務署勤務時に、税理士試験は受験しないものの実務で役に立ってコンパクトに学べるものはないかと探して見つけたのがこれです。
TACや大原にはこの実務講座(大原は実務力養成シリーズという名前です)があり、会計実務から税務実務・社会保険実務もあります。
経理初心者や税務未経験の方向けに、実務でのポイントや書類作成を中心に講義が行われます。
私が受講したのはTACの税法実務講座「法人税・消費税・所得税・相続税」です。
この税法実務講座には、初めて税務を学ぶ方向けのコースと、税理士試験受験経験者向けのコースがありまして、
どちらのコースも同一テキストを使うものの、受験経験者向けは通常の半分の講義(もともと初めての方向けでも多くて8回しかありません)で進みます。
講義は早いですがポイントは押さえてくれますし、その分実践的な書類作成に時間をかけて説明してくださいます。
しかも、4科目パックという割引制度があるのでまとめて受講したほうがお得だったりします。
大原の実務講座も受けたりしましたが、受験経験者向けではなく初めての方に一から教える講座で、講義回数も多いです。
テキストはかなり詳しいもののコースごとにテキストが分冊になり面倒だなと思いTACに切り替えました。
もちろん合う合わないありますから、どちらでもいいと思います。
初めて税務を勉強したい方はこういう講座もいいと思います。
私は、なぜかこの講座が好きで、法改正の説明もあるので定期的に受講しています。
以上、私がよく使っているものです。
人それぞれ好みがありますし、他にもたくさん本や講座があります。
分かりやすくて長年使える本や講座を探したいものですね。
では。
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