記帳指導でのインボイス対応

今年も個人事業主の方向けに記帳指導をさせていただきます。

10月からインボイス制度が始まりますのでその対応について考えなければなりません。

今考えていることをまとめておきたいと思います。

課税事業者・インボイス登録事業者がメイン

インボイス登録の可否よりも登録したあとの経理処理をどうしたらいいのかをお聞きになりたい個人事業主の方が多いようです。

そのため、インボイス制度の趣旨や登録の可否よりも消費税の計算をどうするのか。

その後決算書や申告書を作成するにはどうしたらいいのかを考えていくことになりそうです。

【事務所お知らせ】  

どのようにお伝えするのか

3年前から記帳指導を担当させていただいており、個人事業主の方には自作のパワポ資料をお渡ししています。

日々の経理の仕方や仕訳方法など目に見える形でご説明させていただいたほうがいいと思って作っています。

今回、当初から課税事業者である方と免税事業者からインボイス発行事業者(課税事業者)になった方がいらっしゃいますのでそれぞれの場合で考えています。

当初から課税事業者の場合

  • インボイス登録する(登録しないデメリットをお伝えする)
  • 事前の届出状況により原則課税か簡易課税で消費税の計算
  • 2割特例は適用できない
  • 免税事業者からの課税仕入れの経過措置
  • 少額特例:1万円未満の課税仕入れは帳簿のみでOK
  • 返還インボイスの特例:1万円未満は交付義務なし
  • インボイスの記載内容と整備状況

課税事業者ですと消費税の申告書は毎年作られていますのでインボイス制度に合わせた補足という形になるかなと。

ちなみに今回担当させていただく課税事業者の方は事前に簡易課税制度を選択いただいているようです。

そのため課税仕入れに関する内容については概要だけをお話して省略できそうな感じです。

免税事業者からインボイス発行事業者になった課税事業者

今回のインボイス制度導入で新たに課税事業者になった方には以下のことをお話しようと思っています。

  • 事前の届出状況により原則課税か簡易課税で消費税の計算+2割特例OK
  • 免税事業者からの課税仕入れの経過措置
  • 少額特例:1万円未満の課税仕入れは帳簿のみでOK
  • 返還インボイスの特例:1万円未満は交付義務なし
  • インボイスの記載内容と整備状況

インボイス登録をされている方で初めて消費税の計算をされる方になりますので、計算方法の仕組みを中心にインボイス記載内容をお伝えすることになりそうです。

簡易課税制度に関しては、免税事業者からインボイス発行事業者になった場合には年末までに選択届を提出すれば効力が発生する特例があります。

ですので計算の仕方を説明したうえで、最初3年間は2割特例・その後は簡易課税を選択いただくか原則課税にするのか検討いただくことにします。

自分に置き換えて考えてみる

正直インボイス制度の導入による経理は今私も手探りな状況です。

導入は10月以降ですから始まってみないと実感がわかないのかもしれません。

会計ソフトを使って経理をするとしても10月以降はどうなるのか。

言葉で説明したとしても実際自分達も触ってみながら確認をしていくしかないような気がします。

準備しておきたいのは、10月から12月の3か月分で消費税申告書を作成する必要があるという事実です。

日々の経理で前もって準備できることはあるはずです。

それこそインボイス記載事項のチェックですとか。

2割特例などの経過措置が終わったあとどうするのかは考えておかなければなりませんが、それを記帳指導の段階で全部お伝えすべきなのか。

個人的には全4回の記帳指導だけで終わるものではないと思っています。

経過措置終了は必ず訪れます。

しかし目の前に迫っている申告期限までに決算書・申告書を作成し提出する必要があります。

ですので最低限のところをまず確認いただければ充分だと考えています。

私なら一から十まで説明されたら頭がパニックになってしまいますので。

まとめ

昨日記帳指導の打ち合わせに行きましたら、今回は課税事業者または免税事業者からインボイス発行事業者になった課税事業者を選んでいるようです。

今年4件担当させていただきます。

来月から記帳指導スタートです。

では。

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