今年で3年目を迎えた個人事業主の方向けの記帳指導。
当初はコロナ禍真っ只中でしたのでZOOMでの対応が基本でした。
今は対面とZOOM両方で対応させていただいています。
今回は記帳指導をZOOMで行うメリットとデメリットについて書いてみたいと思います。
【事務所お知らせ】記帳指導とは
記帳指導とは税務署から委託を受けた税理士が個人事業主の記帳から決算書・申告書の作成までサポートするものです。
原則1年間でもし今後もサポートが必要な場合には有料で対応することになっています。
この記帳指導から顧問契約に切り替わる方もいらっしゃるようです。
私の場合は、聞きたいなというときに質問いただければ対応する、というスタンスを取っています。
記帳指導は原則ZOOMを用いたオンライン面談ですが、コロナ禍も落ち着いてきたので対面でもよい方向になってきています。
今年度の記帳指導はほとんどの方が対面を希望されたそうですが、私は唯一ZOOM対応の方も担当させていただいています。
ZOOMがまず使えるかどうか
まずひとつハードルとしてあるのが、記帳指導を受けられる方と税理士双方がZOOMを使えるのかどうかです。
設定マニュアルは税務署側や税理士会から配布されるのですがこれを見て設定できるのかどうか。
税理士側でも普段から使っていないと怖くてできないという方が多いようです。
ZOOMで行うメリット
では、記帳指導をZOOMで行うメリットを挙げてみたいと思います。
出向かなくてもいい
自分の事務所(自室)から記帳指導を受けられる方とオンラインで面談ができることですね。
実際ご自宅や事務所にお伺いすることもあるのですが、田舎ゆえ交通手段が限られてしまいます。
私の自己紹介にも書いてあるのですが、車の運転ができません。
移動は基本的に電車やバスを利用していますので時間がかかります。
そう考えたときに、ZOOMですと予約時間を設定して入室していただければスタートすることができます。
私は普段からZOOMを利用するので有料プランに契約しています。
面談時間は90分と決められていますので、無料プランである40分だと一度切って再度入室してもらうという手間が生じてしまいます。
対面と同じ感覚
記帳指導を受けていただくお客様もそうですが私も顔を見てお話をさせていただくほうが安心感は出るものです。
その点、ZOOMだと顔を拝見しながらお話ができますので、表情を確認しながらどこがお困りなのかもわかることがあります。
対面でやっているのと同じような感覚でお話できるのでこれもメリットかなと。
画面共有を利用
わざわざ資料をプリントアウトしていただくことはなく、画面共有を利用することでこちらが用意する資料やお客様がご用意いただく資料を把握することができます。
ただひとつ画面共有の仕方に慣れる必要はありますね。
これは当初私もうまく行かずに画面が表示されないなどトラブルも多かったです。
しかし、回数を重ねていくにつれて対応できるようになってきました。
ZOOMで行うデメリット
一方でZOOMで行うデメリットもあります。
トラブルが起こりがち
今もそうですがトラブルは何かとつきものです。
- 開始時間になっても入室されない
- 画面オフになったまま
- PCが真っ暗のまま
- 画面共有ができない
- 音声が聞き取れない
などなど。
すぐ対応できることも多いですが、対処法は身に着けておいたほうがいいかなと。
ただ相手側に問題があった場合にはなかなか復旧はしづらいです。
お客様のPCの具合などにも左右されますので。
データで管理していない
会計ソフトを使っておらず、Excelならまだしもノートなどで手書き記帳されている方も多いです。
紙ベースですとZOOMでの画面共有にはそぐわないです。
わざわざプリントアウトしてデータにしてください、とも言えませんし。
会計ソフトやExcelならデータのままでOKです。
一番の大きなデメリットはデータ管理がされていないために結局現物を確認せざるを得なくなるということでしょうか。
自宅や事務所に行かないと分からない
ノートで手書きですと記帳状況がはっきりしません。
そのため、結局自宅や事務所に足を運んで指導しなければならなくなります。
もちろんZOOMで面談をしたとしても請求書や領収書などの現物は確認できません。
しかし、元帳のすべてをチェックすることは基本不要で、金額の大きいものや気になるものをピックアップしてその資料をメールで送ってもらうことができます。
税務調査をしているのと同じような手間が生じてしまいますので本来の記帳指導の目的としてふさわしくないのかなと思ったりします。
まとめ
今回は記帳指導をZOOMでやるメリットとデメリットを自分なりに整理してみました。
対面でやってもらいたいという方も多いですけどZOOMのほうがいいとおっしゃる方もいます。
私もいろいろと試しながら、対面でもZOOMでも対応できるような環境づくりはしていこうと思っています。
では。