会社などに採用されると、どの部署に配属になるかって気になったりしませんか?
税務職員も同様で、希望している部署に配属になったりならなかったりします。
まったく希望していない部署に配属になってしまっても、「ちょっと我慢してみませんか?」というお話を書きたいと思います。
税務職員は部署で大きく道が分かれる
今はどうか分かりませんか、私の時は採用されてから研修の後半あたりで、どの部署へ行くかが決まりました。
ここでいう税務職員の部署とは、以下のことを言います。
- 法人課税
- 個人課税
- 資産課税
- 徴収
この4つに職員は分けられます。
そして、いったんこの部署が決まってしまうと、基本的にその部署の事務に定年まで関わります。
したがって、最初の部署発表で税務職員人生がほぼ決まってしまうのです。
私の希望は、実は法人課税より資産課税でした。
ただ結果的に簿記の経験が長かったので法人課税に配属になるような気がしていました。
実際に、希望している部署に配属できずに泣き崩れた同期もいましたし、勢いで退職してしまった人もいます。
先ほど基本的にその部署の事務を定年までと書きましたが、原則があれば例外もあります。
私が聞いた中での例外として、
- 人事交流
- 総務課へ行ってから税務署の他部署へ
- 国税局へ行ってから税務署の他部署へ
くらいかなと思います。
人事交流というのは、法人課税の職員が個人課税へ行ったり徴収へ行ったりすることをいいます。
何年間という期間限定が多いですが、そのままその部署へ異動してしまうこともあるようです。
総務課や国税局から他部署へ異動することもあるようですが、私の周りはたいてい同じ部署へ戻る感じですね。
この例外のうち、人事交流はよく行われていて、実際に他部署へ期間限定で行く人もいましたね。
想像と違うことも意外と多い
希望する部署に配属にならずに落ち込んでいても、実際仕事をしてみるとまったく想像と違ってよく見えることもあります。
その逆で、希望部署へ配属されたとしても、実際はつまらなかったということもあります。
ある同期は、希望と違う徴収部門へ配属になりました。当初は法人税の調査がしたかったそうで、相当落ち込んでいたのです。
しかし、徴収部門は働き甲斐があったのと、自分である程度仕事を任せられるところ、残業時間も少ないのが自分に合っていてとても楽しいと言っていました。
希望した仕事でも実際にやってみないと分からないものです。
正直私が思うに、「課税」とつく3つの部署(個人、法人、資産)は扱う税目が違うだけで、仕事内容が大きく変わるわけではないと思うのです。
税務調査をする、質問対応する、確定申告の対応がある、などどの部署もやっていることです。
もし徴収だったとしても、税務調査のように自宅や事務所へ訪問することは変わりませんので。
対応策ー私ならこうする
専科研修が終わるまでそのままいる
採用時の研修である基礎研修から部署ごとに分かれておこなう専科研修まで、今は3年間くらい税務署で実務経験を行います。
専科研修は7カ月間と長期ですし、この研修が終わると全員でおこなう研修は当分ありません。
もしどうしてもその部署の仕事に合わないな、と思ってもこの専科研修までは我慢したほうがいいなと思います。
なぜなら、この専科研修までは新人のような扱いを受けさせてもらえます。つまり、何も聞いて教えてもらえますし、勉強したければいくらでも勉強できる環境に置いてくれます。
研修中は給与もボーナスも出ますので、勉強していれば仕事しなくてもいいのです。仕事が勉強なのですから。
もしどうしてもその部署に合わずに辞めたいと思うのなら、その間準備をしておくといいかもしれませんね。
税理士などの試験勉強をする、転職活動をするなどもありです。そのままその仕事に残ることもできますから。
専科研修が終わると仕事の評価がはっきりされてしまいますので。
異動の希望をずっと言い続ける
毎年直属の上司と面談があります。希望している部署や勤務先を話します。
また、春先に異動の希望を書面にして提出します。
面談や書面それぞれで、自分がやりたい仕事や部署の希望を常に話したり書いておくといいかもしれません。
これらの希望は叶いにくいと言われています。
しかし、こちらから何も言わないと上司も分かりませんから、アピールの場は持っておくべきだと思います。
そのためには、上司に仕事はある程度できるというところをアピールする必要があるでしょうね。
さずがにやる気のない人は推薦しないでしょうから。
状況が変わらないなら退職も視野に
専科研修が過ぎてもその部署のままで状況が変わらず、上司に話しても了解が得られないとか進展がないのなら、もうその時は退職も想定して行動するのもありかなと。
それまで時間があるので、上司や先輩に相談したり自分で情報収集してみることも大事かなと思います。
ちなみに、専科研修が過ぎると早い人はすぐ国税局勤務になったりします。
基本的に国税局に行く人は税務署勤務である程度評価されています。
また、国税局は税務署とは違って部署分けが関係のないいろいろな仕事があります。
例えば、査察部(マルサ)。ここは課税でも徴収でも部署関係なく人が集まります。
総務も関係ありませんね。
勤務していると仕事の幅は広がっていく印象です。
体調を崩して休職すると道は途切れる
私のように一度でも休職してしまうと、仕事に制限がかかります。
そもそも病人に仕事をたくさん振ったり、他部署へ異動させるという措置はしません。
つまり、休職するとその部署だけになると思っておいたほうがいいです。
もちろん、上司には相談しますけどまずかなわないでしょうね。
もしどうしても部署異動をしたいなら、体調を崩すことはないように注意したほうがいいと思います。
まとめ
今回は、採用されてから希望する部署に配属されなかった場合の対応策と私なりの感想を書きました。
しばらくは様子を見てから行動するのがいいかもしれませんね。
では。
[事務所お知らせ]
編集後記
先週金曜日の地元紙に、新型コロナで感染者が発生した飲食店のオーナーさんが謝罪文を出していました。
ご迷惑をおかけしたことと、感染対策を万全にして営業を再開するとのこと。
しかし、この件は数人の感染が分かったものの和歌山県からクラスターとは認定されていませんし、店名も公表されていません。
感染した人が誰か全員確認できたからでしょう。
でも正直新聞に載せて謝罪までしなきゃいけないのかなって。
新聞に掲載したことでこの店だと知らなかった人も気づいてしまいます。
おそらく地元の人のうわさが大きく広がってしまったのでしょうか。
正直厳しすぎる気がします。偏見を持ちすぎてしまっているような。。
記事を見てそう思ってしまいました。
皆さんはどう思いますか?