事務所に勤務しなかったことで不安だったこと

私は税務署を退職して実家に戻って家業経理をしつつ税理士・社労士として開業をしましたので、会計事務所などに勤務した経験がありません。

開業して3年目を迎えますが当時事務所に勤務していたらきっとこんな不安なかったんだろうなと思うことがあります。

【事務所お知らせ】  

会計ソフトにさわったことがなかった

会計事務所での勤務をしたことがないため、日々経理をしたり申告をする会計ソフト・税務ソフト・給与計算ソフトにさわったことがありませんでした。

もちろん税務調査では出来上がった帳簿を確認することはありましたけど、実際に操作をしたことはありませんでした。

開業当初はお客様がいませんでしたので自分の事務所経理をするために会計ソフトを吟味する時間がありました。

私の勝手なイメージですが、仕訳をひとつひとつ会計ソフトに入力していくものだと思っていたのです。

しかし、クラウド会計というものがあり金融機関の入出金データを連携して会計ソフトに取り込んだりできるのは画期的でした。

周りの税理士に聞いたら、勤務していた会計事務所で使っていたものをそのまま開業後も使ったりするみたいですね。

私は会計ソフト導入にあたっての先入観がまったくなかったので、自分が使いやすいと思うものを選ぶことができた気がします。

事務員さんがいて夜遅くまで仕事している

実は、税務署を退職する1か月ほど前に会計事務所の転職サイトに登録してある会計事務所の面接を受けることになりました。

夜遅くの時間を指定されたのですが到着すると事務員さん2名が出迎えてくださいました。

あれ?20時すぎてるけどな

と思いながら…。

そして、代表である税理士と面談が始まるのかと思いきや、電話対応に入ってしまい30分待たされたのです。

結局20時半すぎから面談を開始しましたけど、どうも話が合わない。

結局、不採用となったわけですが、会計事務所ってこんなところなんだなとがっかりしたのを覚えています。

5月の話なのできっと3月決算で忙しく事務員さんも残業されていたのかもしれませんが、もっと働き方を考えたほうがいいんじゃないかなと気づかされました。

その後、ひとり税理士として活躍されている井ノ上陽一さんのこちらの書籍を見つけて感銘を受け今にいたります。

自分に合う事務所運営でいいと思っています。

わたしがひとりを選んだのは、人間関係を仕事に持ち込みたくなかったから。

税務署勤務中に組織が向いていないことは十分わかりました。

人間関係が苦手だというのもわかりましたしね。

事務員さんを雇ってお願いする仕事が何かを考えるのが煩わしいなと。

だったら別に無理に拡大志向を目指さず、自分ひとりができる範囲で活動していこうと決めることができました。

仕事がない不安

開業当初、本当に仕事がありませんでした。

開業して2か月ほど過ぎたときに、労働基準監督署から年度更新指導員のお仕事をさせていただくことがありましたけど、その後はしばらく何もありませんでした。

事務所ホームページとブログは開設していましたけどそこから依頼もありません。

家業経理でいただく給与とたまにある税理士会での相談業務くらいでこれからどうしていったらいいのかと不安でした。

ただ、ふと思ったのはそもそも開業して営業活動をネット中心にしている以上はお客様も一気に増えないだろうなと。

私が事務所ホームページを開設してブログを更新しているのは、私のことを知っていただくためでありその結果としてご依頼をいただけたらと思っているのです。

ご依頼をいただくためにはもっと業務メニューを増やして料金を安くしたらいいじゃないかと思われるかもしれませんが、それで果たしていいのかなと。

お客様がたくさん来ていただいた場合にはひとりで仕事をする限界をすぐに迎えてしまいます。

仕事のわりに収入にならないとなると生活もできなくなりそうです。

もし会計事務所で勤務していた時間があったらきっとお客様をもっと増やすことを考えていたかもしれませんね。

ただ、その仕事がない時間に、

  • 業務マニュアルを作成できた
  • 書籍やネットで勉強できた
  • 相談会に従事することで業務にフィードバックできた
  • ITを少しつづ使いこなせるようになった
  • 水泳をして健康維持に努めることができるようになった
  • 月1の旅行ができるようになった

そして何よりも、平日に仕事とプライベート時間を区別しなくてもよくなったのは大きいですね。

勤務をしていると勤務時間が決められていていますよね。

9時17時まで拘束されること自体私は苦痛で仕方ありませんでした。

朝が苦手なので午前中はガツガツ仕事をすることはしません。

午後はジムへ行って泳いでから買い物をして夜まで仕事をしています。

仕事のない不安は消えませんが、それよりも自分の生活スタイルに合わせて仕事を考えられることができるのでよかったと思います。

まとめ

たまに会計事務所で勤務していたらこんなのすぐ解決するだろうな、とうらやましくなることもありますけどそれよりもひとりでいることのほうが自由度はあります。

「変な慣習に染まってしまう」というのも聞いたことがありますのでメリット・デメリットはあるのかなと。

ただ開業したら不安はつきものだと思います。

それをコツコツと乗り越えていくためにどう行動するのかを考えていけばいいのかなと思いますね。

では。

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