一人親方の税務調査ポイントの5回目です。
今回は、経費の中で交際費と経費の家事按分について書いてみたいと思います。
この2つに共通しているのは、事業用で使ったのかプライベート用で使ったのか判断が難しいところにあります。
【事務所お知らせ】交際費
交際費とは、同業者や取引先などと会食をしたり手土産を渡すときの支払いで使います。
一人親方ですと、同業者や取引先などと会食をするということもあるかと思います。
その際、飲食店で飲み食いをした場合には領収書やレシートを受け取りますが、果たしてこの領収書やレシートだけを見て経費として判断できるのか。
事業所得として確定申告をする際に経費として認められるのは、売上を得るために必要な支払いかどうかです。
つまり、交際費として計上するためには、仕事をするために必要であったことを証明する必要があります。
誰と会食をしたか、どんな内容だったかなど日ごろからメモをしておくことも大事です。
よく領収書やレシートの裏に書いておくことをおすすめしたりしますね。
税務調査では、領収書やレシートがあるかどうかと金額が多額ではないか、プライベートなものが入っていないか確認されます。
もちろん、家族との飲食代は経費になりません。
経費の家事按分
家事按分とは、経費を事業分とプライベート分で分けて事業分だけを計上することをいいます。
事業とプライベート両方で利用する経費としてよくあるのは、家賃や通信費・水道光熱費・ガソリン代などがあります。
- 家賃:自宅を事務所として使っている場合
- 通信費:スマホ代やネット代で事業とプライベート両方で使っている場合
- 水道光熱費:自宅を事務所として使っている場合の電気代や水道代
- ガソリン代:自家用車を使って仕事をしている場合
この場合、面積割合や使用時間、走行距離から按分計算をして経費を計上するわけですが、ここでのポイントは第三者が納得できる割合かどうかです。
つまり、誰にでも説明ができる・納得できる理由があるかどうかです。
具体的には、適当に決めたということではなく、計算根拠と理由を証拠として残していることです。
共通点「他人に説明できますか」
一人親方で指摘されやすい交際費と経費の家事按分。
経費として認められるためには、自分で払っていることと、仕事に関係があること、証拠があることが大事です。
さらに、重要なのは、他人に仕事で必要だった理由を説明できるかどうかです。
自分で払った、仕事に関係があった、領収書もある。
でも、調査官である第三者に質問されたときによくわからないとか説明できなければ経費としては認められない、ということです。
この場合、同業者と同じように経費にしていれば大丈夫、ということではありません。
根拠がないとダメです。
経費として計上をした責任は自分にありますので。
また、一人親方では経費になるけどほかの業種では経費にならないということもあります。
結局最終判断としては、他人に自信をもって説明ができるかどうかです。
まとめ
今回は、交際費と経費の家事按分についてまとめて書いてみました。
結局経費全般に言えることかと思いますけど、証拠をきちんと保管しているのかということと相手に説明ができるのかどうかです。
もし判断に迷うようなら専門家に確認をとることも大事です。
では。