開業してから毎年税理士会支部から記帳指導と租税教室の講師をお受けしています。
お客様に伝える訓練にはとても有効だなと感じています。
【事務所お知らせ】人見知りで話し下手
小さいころから人見知りで、人と会話をするのが苦手でした。
それが原因で同級生からいじめられたこともあります。
税務署勤務中も、税務調査で会社の社長とお話するときにはいつも緊張してしまい言い忘れや間違って伝えてしまうこともあったりして自分を責めていました。
同僚とうまく話せなかったのも人間関係を悪化させた原因だと思っています。
税理士や社労士の仕事は好きでやっていますが、どうしても対お客様との関係で成り立つ仕事ですから乗り越えたいところです。
しかも、私は口下手なのに「人に教えるのは好き」という変わった性格の持ち主です。
税務署勤務中でも後輩から質問されたら一緒になって考えて回答したり、先輩からの相談にも乗ったりしていました。
税務署を退職してから開業にあたって、人見知りで話下手を克服しないとダメだと思いながら、でも人とコミュニケーションをどう取っていけばいいのか悩む毎日でした。
記帳指導でお客様の悩みを聞く
税理士会支部から今年も記帳指導のお話をいただきました。
税務署からの依頼により個人事業主の方に日々の経理から確定申告書作成・提出までを指導する、というものです。
最初は試しで1年やってみて向いてないなと思ったらやめようかと思っていました。
3年前初めて記帳指導を担当したときは対面ではなくZOOMでした。
ZOOMとはいえ相手が画面に写って私の顔を見ているので緊張はします。
1回目はめちゃくちゃ緊張するだろうなという想定ができていたので、指導スケジュールにそったレジュメを作成して伝え漏れがないように説明していました。
それが今年で4年目を迎えます。
アンケートを税務署の職員から見せていただく機会があったのですが、
- わかりやすくてよかった
- 説明が丁寧だった
- 来年もお願いしたい
- 親切に対応していただいた
など感謝のお言葉をいただけるようになりました。
さらに、この記帳指導から確定申告の時期にチェックをしていただきたいというご依頼もいただけるようになりました。
毎年伝わっていないのではないかと反省することがありますし、謝ることも多々あります。
でもこのような経験を積んできたからこそお客様が何にお困りなのかを理解できてきた気がします。
話の流れで今まで関わってこなかった業種の現状や、過去の税務調査のこと・社会保険料や年金のことまでお聞きできるようになりました。
租税教室でわかりやすく伝える
租税教室も税理士会支部が毎年地元中学校に税理士を派遣して講師をしています。
2年前は1中学校1コマ、昨年は2中学校3コマを担当しました。
今年も7月に講師をする予定になっていて6月に担当中学校を決めることになっています。
ちなみに昨年は私の出身中学校で行いましてとてもうれしかったのを覚えています。
中学生ですから税金の難解な用語を話したところで理解はできません。
しかも中1から中3までの間で成長の度合いが異なります。
ただどの世代に向けたとしても心がけていることがあります。
それは、
です。
中学生向けに租税教室で配布する教材があります。
ふりがなが振られていたりしますけどそれでも難しい。
なので自分でスライドを作ってさらに言葉を言い換えたりします。
など。
このほか、コンビニで買い物をしてそのレシートから消費税の話をしてみたり、「税金がかかっているのかかかっていないのかクイズ」を出してみたり。
一方で、ある中学校では生徒が質問を考えてきてくださっていて回答するといった場面もありました。
今の中学生はみんな勉強熱心です。
「こんなにたくさん税の種類を作ってどうするんだ」という厳しい意見も出たりするのですから。
今の中学生が大人になったときにふと私のことを思い出して「税金の話をしていたな~」と思ってもらえるような授業をしたいなと考えています。
わかりやすく伝えるという大変さは感じますけど、終わったあとのアンケートを見て子どもからの反応が良かったりすると嬉しくなるものです。
まとめ
人見知りで話下手な私が記帳指導や租税教室の経験を重ねることで少しは周りの方たちとのコミュニケーションが取れるようになってきました。
環境に慣れてきたのかもしれませんね。
コミュニケーションが不安な税理士の方もいらっしゃるかと思いますが、人と話す経験を増やすためにこのような会務に参加してみるというのもありかなと思います。
では。