クラウド会計を入れるかどうかの判断基準

先日、会計ソフトの切り替えを検討されている個人事業主の方から相談を受けました。

会計ソフトを新たに導入される予定の方や切り替えを考えている方に、私が考える基準を書いてみたいと思います。

クラウド型とインストール型

会計ソフトには大きく2種類あります。

クラウド型はインターネットを通じて提供されるソフトのことで、ウェブブラウザ(google Chromeなど)を通じてアクセスするものです。

インターネットがあればどこからでもアクセスでき、リアルタイムでデータを更新・確認ができます。

クラウド上でデータが保存されるため、データの損失リスクが減るとされています。

初期投資が少なく、サブスクリプション形式で利用できる場合が多いという特徴があります。

クラウド型の代表的なものとしては、freeeやマネーフォワード(MF)などがあります。

一方で、インストール型は、自分のパソコンに直接インストールして使用する会計ソフトです。

パソコン上というローカル環境で動作するため、インターネット接続がなくても利用できるのが特徴です。

インストール型の代表的なものとしては、弥生会計やソリマチなどがあります。

ちなみに、私はMFとフリーウェイ会計を使っています。
MFは自分の事務所経理やお客様用、フリーウェイ会計は記帳代行用と使い分けています。
【事務所お知らせ】  

会計ソフトに何を求めるか

最終目標は決算書を作成して、確定申告書を作成することです。

その過程で使う会計ソフトですから、自分が何を会計ソフトに求めるのかによると思います。

では、実際私が考える会計ソフトの選び方です。

操作性

クラウド型は、初心者向けであるとされています。

テレビCMで「簿記の知識が不要」などといっているソフト会社もあります。

ただ、MFでもfreeeでもそれなりに癖があります。

特にfreeeは個人的に使いにくいなと思ってしまいました。

周りの声を聞く限りですがfreeeを使っていると残高があっていない決算書を作られる方が多いとのことで税理士が嫌うソフトのひとつだそうです。

初心者向けではありますけどそれが使いこなせるようになるかどうかは別問題だと思われます。

また、クラウド会計はインターネット経由で提供されるため入力の反応は遅めです。

一方で、弥生会計やソリマチなどのインストール型は、経理を経験されていたり会計を勉強したことがある人なら使いやすいです。

実際、昨年の記帳指導で簿記3級をかなり昔に勉強したことがある方が商工会からソリマチを勧められて導入した方がいらっしゃいました。

1か月目は貸借の不一致などがあり仕訳入力も不安そうでしたが、2か月目に入るとスムーズに仕訳入力を終わらせるようになっていました。

あと、インストール型は入力の反応がいいですね。サクサク操作できます。

金融機関の口座やカードの自動取り込み

クラウド型の最大の特徴として、銀行口座やクレジットカードの情報を自動で取り込んで仕訳をしてくれるというものがあります。

自動取り込みには事前にインターネットバンキングへの申し込みが必要ですが、入力の手間が省けるとともに、入力ミスもなくせますので作業がはかどります。

私が使っているMFでも銀行口座やクレジットカードのデータを自動取得して会計仕訳をしています。

一方で、それが苦手なのがインストール型です。

一部自動取り込みができるものもあるようですが基本は使うことができません。

Macで使えるか

クラウド型は、Macで使えるものが多いです。

一方でインストール型は基本Macで使えません。

どうしてもMacで作業をしたい場合にはクラウド型かなと思います。

まとめ

今回は、クラウド会計ソフトを入れるかどうか迷っている方向けに判断基準を書いてみました。

どの会計ソフトも無料トライアル期間が設けられているはずですので、自分で触ってみることをおすすめします。

再度書きますけど、あくまで決算書と確定申告書を作るためのツールのひとつにすぎません。

もし従来から使っている会計ソフトと迷われていてそんなに不満がないのなら無理に変える必要はないのかもしれません。

では。

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