税務調査当日、調査官が必要と思ったら請求書や領収書などの証拠資料をコピーして持ち帰ることがあります。
その時の対応方法について私が調査官だったころを思い出しながら書いてみたいと思います。
証拠資料をコピーして持ち帰る
税務調査の後半は帳簿調査といって、帳簿を見ながら請求書や領収書などの証拠資料と突き合わせながら質問を行います。
その際に、誤りが明らかなものや問題だと想定されるものについてはコピーを取らせてもらって持ち帰ることが一般的です。
調査先である個人事業主や一人親方にコピーを依頼することになりますけど、自宅や事務所に備え付けてあるコピー機で取っていただいています。
調査官が自分で取らせてくれと言う場合もありますけどそれは断ったほうがいいでしょう。
というのは、調査官がどこを問題にしているのかが分からなくなるからです。
コピーを取るということは「問題がある・または問題であると想定している」ところですから、コピーは2部とって1部は自分用に取っておきます。
調査官の出方を検討する材料になるというわけです。
【事務所お知らせ】コピーは必ず取らせないといけないのか
では、コピーすることを断ることはできないのでしょうか。
私はコピーをすることを断られた経験はありません。
というのは、数枚程度なら許してもらえるということもありますし、それよりも調査が早く終わるのならここでごねても仕方ないと思います。
調査日当日はできるだけ協力的に進めたほうがいいのは間違いないですし、コピーごときで文句を言っても意味はないと考えています。
帳簿や請求書・領収書を税務署に持ち帰ることもありますが、それよりもまだコピーで済ませてもらえるならそちらのほうがいいです。
コピー料金の請求
ある国税局では、調査先でのコピーのお金を請求して支払ったりするみたいです。
私は調査先で取らせてもらったコピー料金を支払ったことはありませんが、これはコピーの量に関係するのかもしれません。
例えば、問題点だと想定される部分だけ10枚程度なら請求しなくてもと思う一方で、帳簿を全ページ・請求書や領収書も大量なら請求したくなります。
これは調査官の調査の仕方によるかもしれませんが。
私が上司から指示を受けたときには基本コピーを依頼するのは最小限にとどめるよう言われました。
帳簿内容はメモをしておけばよく全ページ取ったりする調査はよくないと言っておられました。
ちなみに、コピー料金を請求することは何ら問題はありません。
実際は調査官にかかったコピー料金の請求をして上司に報告したうえで総務課経由でお金を支払うことになります。
もしコピー料金を請求してお金をもらったら収入として計上する必要があります。
調査官の態度によるかもしれない
コピーを取らせてと言われて断りたくなるかならないかって、それまでの調査官の態度によるのかもしれません。
調査官から強引な調査をされたり、意味もなく不正だという言いがかりをつけられたらこちらも納得できないでしょう。
そんなときにコピーを取らせてくれと言われたら気分はよくないですよね。
一方で、調査官の姿勢がよくてコピーを取る枚数は少ない・どこか問題となっているかをきちんと説明してくれるなら「別にいいか」となるわけです。
ただ調査官の態度に目に余るものがあるかどうかはこういうコピーを取る枚数にも表れてきます。
調査官の中にはひたすらコピーを取るという方もいますのでその場合は断ってもいいですしコピー料金の請求に踏み切ってもかまいません。
それは調査官の態度で判断してもらえばいいでしょう。
まとめ
私は上司から「コピーは最小限に」と言われ続けてきましたので調査先からコピー料金請求を受けたことはありませんでした。
銀行調査では請求されることは多かったです。
あまり量が多くないのならそこまで目くじらをたてて請求をしなくてもいいような気がしますけど納得できる範囲内かどうかによるかもしれませんね。
では。