令和6年分の年末調整の準備をするにあたって、会社や事業主のほうで従業員から提出された申告書を配布や受取りを行うかと思います。
受け取った申告書の内容の確認をするにあたって、毎年国税庁から公表されている年末調整チェック表と年末調整Q&Aにも目を通しておきたいところです。
令和6年分年末調整のしかたとともに…
年末調整の事務を行うにあたってのパンフレットとして国税庁ホームページから「令和6年分年末調整のしかた」をダウンロードすることができます。
税務署に行けば配布も行われているかと思います。
以前はこのパンフレットの中にあったのが以下の2つですが今はありません。
- 年末調整チェック表
- 年末調整Q&A
どこへ行ったんだ?と思いきや、今は「源泉徴収義務者の方用」の情報として掲載されています。
源泉徴収義務者の方用と堅苦しい言葉で書かれていますけど、年末調整の事務を担当している方や事業主への情報だと思っていただけたらOKです。
【事務所お知らせ】令和6年分 年末調整チェック表
令和6年分の年末調整チェック表です。
給与計算ソフトや年末調整ソフトを使って自動計算が行われていることもありますけど、従業員から提出された申告書はよく確認をしておくべきです。
特に扶養控除等や配偶者控除はミスが多いです。
合計所得金額48万円以下の判定で使う所得がよく分かっていないケースですね。
従業員にもし指導できるのであれば事前に説明をしておくのも一つの手だと思いますけど、もし収入金額を書いてきたら確認を必ずしておくべきです。
そして今年は何といっても定額減税ですね。
このチェック表にも書かれてありますが、
- 所得税の定額減税の計算
- 給与所得の源泉徴収票の「摘要」欄への記載方法
は特に気を付けておきたいところです。
令和6年分 年末調整Q&A
こちらも毎年アップされている年末調整Q&Aです。
今年は問13まであります。
毎年目を通していますけど、普段目に触れない勤労学生控除や所得金額調整控除のQ&Aもあったりしますのでまずはこれを押さえておきたいところです。
年末調整の動画と書籍
関西圏ですと納税協会と税務署が合同で主催する年末調整説明会が行われたりします。ちなみに、私の住む税務署管内では11月13日に行われます。
ただ、年末調整説明会は動画を視聴した後税務署から若干の補足説明があるだけで終わってしまいます。
参加できない場合は国税庁ホームページ「令和6年分年末調整のしかた」にある動画をご覧いただいて確認をされてもいいのかなと思います。
動画再生をクリックすると始まります。
あとは、年末調整に関する書籍を1冊買っておくのもいいのかなと。
個人的には、
- 年末調整事務のチェックができるもの
- 年末調整のQ&Aがあるもの
がおススメです。
これらは上記のチェック表やQ&Aだけで足りないものを補足したり、年末調整のしかたには掲載されていない内容を確認する意味で持っておいて損はないかなと思います。
ちなみに、私は税務署で源泉所得税担当をしていたころからずっと大蔵財務協会のこちらの本を買い続けています。
特別付録の「わかりやすい問答・年末調整の質問290に答える」が特によくて、難しい質問が来てもここを見たら回答を導けることが多いです。
まとめ
毎年の年末調整事務はまずは公表されるパンフレットを確認することから始めるようにしています。
すでに理解できていることであったとしてもあえてチェックするようにしているのはどこか抜けているかもしれないからです。
年末調整ソフトを使っていてそのまま鵜呑みにしてしまっているとあとで失敗するケースを何度も見てきました。
意外と入口としての申告書の受付とチェックの段階がとても重要だということがわかります。
その手助けとなるのがチェック表だったりQ&Aだったりしますので大事なものです。
では。