最近になりネイリストの方の確定申告や顧問・記帳指導をお受けするようになりました。
特に重視したいのは顧客管理と売上管理だと思っています。
業種特有の問題点
ネイリストは自分でネイルサロンを構えたり、自宅の一室をサロンにされる方もいらっしゃるかと思います。
事業所得として確定申告をする際には、売上から必要経費を差し引いて所得(もうけ)を計算していきます。
この中で一番税務調査で指摘を受けやすいのが売上です。
ネイリストのほか美容院などでも同じなのですが現金による売上を漏らしやすいのです。
現金なら跡がつかないからという理由で売上をごまかそうとするケースが後を絶ちません。
売上をごまかすと脱税となり非常に重たい罰金が科されます。
逆を言いますとこの売上の管理がきちんとできているかが大きなポイントになると考えています。
【事務所お知らせ】顧客管理
開業直後は売上を上げるために集客をする必要があります。
ネイルサロンに来ていただくためにはホットペッパービューティーなどの広告による集客がかかせません。
その際にはお客様からいつでも予約ができさらに顧客の情報を管理しておけるシステムがあると安心です。
その顧客管理データからクーポンを配布したり、もしサロンから足が遠のいている方にDMを送付するということもできます。
新規のお客様獲得のほか既存のお客様のリピート率を上げる、という意味で顧客管理が大事になってきます。
従来顧客管理はExcelや紙ベースで行ってきたところも多いようです。
最近では顧客管理アプリを使われるケースが多いように感じます。
無料から使えるものもあるようですが機能が制限されるものもあるようなので結局は有料版を導入するということになるかもしれません。
POSレジ
次に売上管理です。
お客様から得たお金は現金だけではありません。
今やクレジットカード決済やPayPayといったQR決済など決済方法は様々です。
現金だけしか受け付けないというのはお客様にとっても不便を強いられることになり足が遠のく原因になってしまいかねません。
多様な決済方法を導入するしか方法がないほどです。
多様な決済を行うためにはPOSレジの導入が欠かせません。
POSレジに先ほどの顧客管理アプリと連携させることにより売上管理がしやすくなります。
クレジットカード決済やQR決済の導入には決済手数料が通常かかります。
そして売上1か月分をまとめて1か月後に入金される場合もあったりするのですが決済手数料は必要な支出だなと思っていただいたほうがいいかなと。
なぜなら、売上を集計するときに必ず記録・証拠が残るからなんです。
税務署で指摘されやすいこととして、この証拠書類が何も残っていないことが問題視されます。
その点、POSレジを導入することにより売上集計が目でみて確認できるようならそのデータそのものが証拠になります。
なので現金で管理をする件数が少なくなればなるほど売上管理をするときには楽になります。
売上の集計を効率化
顧客管理アプリとPOSレジの連携ができることで売上の集計は楽になりました。
freeeやマネーフォワードとPOSレジが連携されることで売上の経理もできるようになっていますがすべてが対応しているわけでもありません。
実際私のお客様でも連携ができてはいるものの現金の入出金についてはスプレッドシートに入力していただいてデータ共有しています。
これはデータ上の現金入金と実際の現金入金が一致していることをお客様自身で感じていただきたいからです(まあレジと手元現金は一致するはずですが)。
スプレッドシートにはまとめてではなくその都度日記のごとく毎日入力するようにお願いしています。
裏を返せば、その他の入金管理(クレジットカード決済・QR決済)は間違えようがないです。
現金売上の集計を効率化するためにどうするのかは考えていきたいところです。
まとめ
ネイリストの方のお話をお聞きしますと、やっぱり経理に自信のない方が多いように感じます。
顧客管理や売上管理が大事なのに手書きの予約表にこだわっているとか連携機能を使っていないなど効率化できていない現状が見て取れます。
では。