開業までの手続き⑤ 会社員と士業の勤務時間

開業準備手続き、第5弾。

今回は、家業の従業員として働きながら税理士・社労士業(以下、士業)をするうえでの勤務時間について考えることにします。

本来なら別のところへ引っ越しし独立して士業をするのですが、家業の事情もあり経理面で手伝いつつ活動することにしました。

その勤務時間のバランスが大事になってきます。

ただ私の立場や状況を考えると両立はしやすいと思っていますし、どちらかというと士業メインにできそうな感じがしています。

働きながら士業をされているかたや、実際今考えられている方もいるかもしれません。

ちょっと特殊な状況なので参考になるのか分かりませんが一応書いてみたいと思います。

家業での仕事と勤務時間

家業は小さな建設会社を営んでおります。

現場の人工さんも数人抱えており、私や妹が事務方を担当しています。

もともと経理と現場の資料作成を妹が担当していましたが、かなりの重労働で負担が大きいと判断し経理を私が担当することになって今に至ります。

起票から始まり元帳や工事台帳の作成までExcel管理しており、手入力しています。

また、給与支給の際は給与計算も私が担当しています。

そのできた資料一式を関与していただいている税理士にお渡しして決算書と申告書を作成していただくという流れになっています。

つまり、日々の経理記帳や給与計算は私・それ以降の決算書や申告書作成は関与税理士へお任せという感じです。

「経理は時間かかるのでは?」と思われるかもしれませんが、小さい会社のために入出金が大きく動くことはありません。

現金以外だと振込や小切手がありますが、件数はそれほどありません。

ですので、経理としては毎日2時間もあれば片付きます。

現場資料の作成は専門知識がないと厳しいので私にはできません。妹にお任せしていますが、その資料が膨大のため、コピーを取ったり整理したりする雑用はたまに手伝ったりしますけど。

したがって、家業での勤務時間は1日2時間。

一応勤務時間はありますが、家業ですのでいつやっても別に関係ありません。

だいたいは朝7:30~9:30くらいの時間でやっています。

また、毎日経理をする必要もないくらいの量なので、本来は毎日経理した方がいいと思っていますが週に数日あれば十分。

その他の時間が士業の時間、という感じです。

恵まれているなと思っています。なぜなら私は家業の経理以外の仕事をしていないわけですから。

ジムに行ったり、勉強した、り開業準備をすることに充てられるのですから。

その点、会社から支給される給与は月13万円程度。食費などを天引きされて私の手元には3万円が入ります。

まああまり勤務していないので妥当かなと思いますけど。

士業にかけられる時間が多い

1日8時間勤務すると仮定して、

  • 家業は2時間、士業6時間を週3日程度
  • その他の日は士業

という感じで圧倒的に士業にあてることができます。

幸いなことに、日程を調整することも可能です。

家業2時間を毎日均等に割り振って朝ちょっとやるとか、土日にまとめてやるとか。

そうすれば朝から士業としての活動をすることも十分可能です。

もちろん経理にも忙しい時期があるために定期的にお伺いするような顧問業務より、その場限りで終了するスポット業務の方が都合がつきやすいかなと思っています。

まあ日程調整できるので顧問業務でも問題ないのですけど。

出張や宿泊大歓迎!全国対応したい

和歌山県近郊からのお客様だけでなくて、遠方のお客様から依頼をいただけたとしても喜んでお伺いしたいなと。

コロナの時期で出張はなかなか厳しいのが現状ですが、基本的に出かけるのが好きなのでいろんなところへ行ってみたいのです。

正直、北は北海道から南は沖縄まで全国対応できたらなと。

ただ、あまりに遠方だと日帰りは厳しく宿泊費がかかってしまうので、ご負担いただけるのであればうれしいです。

事前にお伺いする日が決まったら家業をすぐに調整できます。

士業に多くの時間をさけるのは家族のおかげ

普通に仕事をされながらですと、平日はまず士業としての活動はできないかと思います。

できても夜とか、土日が中心になるでしょうね。

あくまで仕事中は雇用関係がある以上、組織として上司である父たちの指揮命令を受けることになりますから。

ただ、うちの場合は家業としての拘束時間が非常に短いので、ほぼ独立開業している状態で士業の活動ができる環境にあります。

ほんとうに家族のおかげです。

最初は反対していた両親も今は応援してもらっているので感謝です。

士業活動が副業なのか?

今ちょっと心配しているのが、家業の従業員のまま士業の活動をして得た収入を確定申告するわけですが、この際の士業活動って副業なのか?ということです。

家業の従業員ですので、毎月給与を支給されます。

士業から得られる収入は給与ではありませんので基本的に確定申告する必要があります。

士業ですと本来は事業所得という形になり、青色申告を提出できることで55万円(e-Tax利用だと65万円)の青色申告特別控除が適用できたり、損が出たら他の所得と相殺(通算)できます。

ただ、その士業としての活動が副業だと判断されると雑所得という形になって、青色申告の適用はありませんし、損が出ても他の所得と相殺できません。

よく会社員の方が副業をするということがあって、この事業所得かそうではないかが問題となるのですが、まさに今その問題に直面しています。

通常は会社員が他に仕事をするとなったら雑所得と判断されるようです。

なぜなら、

  • 会社員としての勤務に多くの時間をかけている(=副業に時間をかけていない)
  • 会社員として毎日出勤している(=副業は反復継続していない)

という理由があるからです。

その点、私の場合は、士業として得た収入について、

  • 家業に時間を割かない(=多くて1日2時間程度)
  • 士業の仕事を毎日一定時間反復継続している、時間を多く割いている

以上の理由から、事業所得にあたるのではないのかなと考えています。

自分なりにこうだ、という説明根拠をもっておくことは大事だと思っています。

もちろん日々の記帳は雑所得と判断されてしまったとしてもしっかりやっておくことは当然ですね。

まとめ

今回は、家業と士業の勤務時間のバランスと、士業から得られる収入についての確定申告についてまで、今考えていることも踏まえ書いてみました。

会社員としての勤務は短時間で士業に多くの時間を割ける環境は、少なからずではありますが安定した給与という収入がある点で恵まれているなと思っています。

こうやってブログを書く時間も、自由な時間もけっこう多く取れますからね。

税務署勤務していたころは、たとえ早く仕事が終わっても、帰ることも自由な時間もありませんでした。休憩をそもそも取れない状況だったのです。

暇そうにしていると言われ余計な仕事が回ってきたりするので、ゆっくりすることはほぼありませんでした。

これから仕事をするうえでは、オンとオフを区別せずにやっていきたいなと。

というか私の場合はっきり区別できない働き方のほうが向いていると思うからです。

仕事の合間にプライベートなことをはさみこむ。

それくらいゆるーい感じでいいのかなと思っています。

では。

[事務所お知らせ]

編集後記

1月7日に国税局に依頼した、税理士登録申請用の職歴証明書が昨日届きました。

証明日は1月28日となっていますので、発行までに3週間かかったことになりますね。

時間のかかるものは終わったので、これからは徐々に書類を作成していきたいと思います。

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