今個人の確定申告期間真っ只中ですね。
昨年と同様に、申告期間が１カ月延長されていますが、すでに提出された方もいらっしゃるかもしれませんしこれからという方もいらっしゃるかもしれませんね。
ただ確定申告書を提出したらそれですべて終わりかというとそうではない、ということを今回は書いてみたいと思います。
提出とともに納付も必要
確定申告書は提出するだけではなくて、納める税金があれば納付が必要になります。
個人の確定申告書の提出期限と納付期限は同じ日（令和３年４月１５日）になっています。
この期限までに納付されないと、納付されない期間に応じて「延滞税」という遅延利息がかかってきます。
また、納付をするときには金融機関口座から振替納税をする方もいらっしゃるかもしれませんが、注意したいのは、振替日に預金残高不足などの理由で振替ができない場合です。
その時は、申告期限の日の翌日から実際の納付日まで「延滞税」がかかってきます。
そのほか、納付には、電子納付（ダイレクト納付・インターネットバンキングを経由して納付）、コンビニ納付（３０万円以下）、クレジットカード納付と種類があります。
国税庁ホームページ 国税の納付方法
納付も速やかに行う必要があります。
提出・納付後に税務署から連絡が来ることもある
確定申告書を提出し納付も済ませたら申告は終わったと思われる方もいらっしゃいます。
しかし、この提出された申告書の内容を審査して、明らかな誤りがあれば税務署から連絡が来ます。
その際は、修正申告書を作成しなければならなかったり、それに応じて追加で税金を納付しなければならないこともあります。
簡単な間違いとかであれば訂正すれば済むこともあります。
もちろん提出した確定申告書やそれにともなう証拠書類は、一定期間保管（通常７年間）しなければなりません。
終わったからといってすぐ破棄するとかは絶対にしないようにしましょう。
問い合わせが来たときに困ります。
税務調査が来て「答え合わせ」
この確定申告書を提出してから、税務署よりしばらく連絡がこないこともあります。
間違っていなかったと安心していたら、数年後にいきなり税務署から「税務調査」の連絡が来ることもあります。
提出してすぐに連絡が来るのは、明らかに大きな誤りがあったりした場合で、申告書や決算書だけでは見えてこないものは数年間様子を見たりします。
そして、この税務調査が来ると、これまで提出した確定申告書の内容と証拠書類をチェックして「答え合わせ」をするのです。
税務調査が来て最終的にOKならばようやく終了、という感じでいた方がいいような気がします。
かなり大げさかもしれませんが、税務署から連絡はいつでも来るということです。
つまり、提出してすぐに連絡がくることもあれば、しばらく音沙汰がないこともありえます。
税務署からの連絡方法として電話がかかってくることもあれば、「お尋ね」という形で書面で送付されてくることもあります。
もし、これらを無視し続けると当然に税務署から目をつけられます。
もし税務調査に入られたらきっと厳しい対応を迫られることになるかもしれません。
もしそういった電話が税務署からかかってきたり、文書が届いたらすぐに税務署へ問い合わせましょう。
税務署からのお尋ねを無視して税務調査へ発展するケースは非常に多いですので。
「受け付けてくれた・チェックしてくれた」で安心しない
よく「申告書を提出して受けつけてくれたからもう大丈夫だ」「申告会場で職員にチェックしてもらったからもう安心」とおっしゃっているのを聞くことがありました。
実はこの考え方はとでも危険だなと思います。
申告書を受けつけただけで特に詳しくその場で審査するわけではありません。
また、職員にチェックしてもらったからといって、その職員はその申告書の表面上の数字をチェックしただけで、その数字を出した根拠をいちいちチェックしているわけではありません。
すでに提出したのに修正しなければならないのかとよくクレームが来ます。
ただ、ここで税務署側ともめたり変な対応をしてしまうといつか大変な目にあいます。
それこそ最悪の場合、きちんと対応しなかったことで税務調査に入られて追加で多額の税金を納めなければならなくなることもあります。
提出したから安心だ、その場で対応してくれた職員がチェックしてくれたからもう大丈夫、と決して思わないことです。
提出後税務署から問い合わせの連絡が来ることは十分あります。
まとめ
今回は、確定申告書を提出したからといってすべて終わりではない、ということを書いてみました。
税務調査が来るまで答えが分からないというのは大げさかもしれませんが、提出したら終わりだと判断するのはまだ早すぎる、ということを言いたかったのです。
提出後、税務署から連絡が来ることは十分にあります。
油断は禁物です。
書類を破棄してしまうのは絶対にやめましょう。
心に留めておいていただければと思います。
では。
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