税務署・労働基準監督署・年金事務所の位置づけ

国の組織から書類が送付されてきたときは、素直に受け取って特に組織のことは気にならないかと思いますが、いざ申請や届け出をどこに提出すればいいか分からなくなることがあります。

そこで、今回は国の組織と絡めて、税務労務関係書類はどこが申請や届け出の窓口となるのか書いてみたいと思います。

以下の国の組織は、各省庁のホームページを見ながらアレンジしました。詳細はホームページをご覧ください。Googleで「税務署 組織」などと入れても検索できます。

税務署の位置づけと書類提出先

税務署は日本全国に524か所あります。多いですね。

税務署の上には組織がいろいろあり、最上位組織は国税庁です。

財務省かと思われがちですが、国税庁は財務省の外局(「がいきょく」と読みます。)として位置づけられています。

外局(がいきょく)とは、日本政府の内閣府または省に置かれる、特殊な事務、独立性の強い事務を行うための組織で、内部部局(本府または本省)と並立する地位を有するものである。   Wikipediaより引用 https://g.co/kgs/C7aQ9H
では、財務省と国税庁の組織について図示してみます。
税務署の上には、各地域ごとに国税局があります。沖縄は国税局ではなく国税事務所という名前がついています。
ちなみに国税職員として採用されるとまず税務署に配属になり、その後国税局や国税庁に勤務したり、また財務省に勤務したりすることもあります。(財務省へは「出向」扱いとなります。)
そして、書類の提出先ですが原則税務署です。
どんなに大きな会社でも個人事業者でも、書類の提出先は税務署です。

労働基準監督署の位置づけと書類提出先

労働基準監督署は全国に321か所あります。

この最上位組織は厚生労働省です。

では、労働基準監督署の位置づけについて図示してみます。

労働基準監督署の上に都道府県ごとに労働局があります。さらにその上に厚生労働省があります。

労働局の下には、労働基準監督署のほかもうひとつ公共職業安定所(ハローワーク)があって両方を指揮監督しているという関係にあります。

ちなみに、昔あった社会保険庁というのは、厚生労働省の外局でした。

今は解体しています。

そして、労働関係書類の提出先ですが、原則労働基準監督署となります。

年金事務所の位置づけ

年金事務所は全国に312か所あります。

この年金事務所、上位には日本年金機構があります。

この日本年金機構、以前あった社会保険庁が解体されてできた組織です。あと、全国健康保険協会(通称「協会けんぽ」と呼ばれます。)もこの解体によって設立されました。

つまり、この関係を図示するとこんな感じになります。

日本年金機構は本部、年金事務所がいわばお客様窓口といった感じですね。

年金と健康保険に関する書類の提出先

年金と健康保険に関する提出先は、書類によって異なっています。

年金と健康保険に関する書類の提出先 | よくあるご質問 | 全国健康保険協会

しかし、名目的に分けられているとはいえ実際は年金事務所の窓口で受けつけて全国健康保険協会に連絡されますし、各都道府県にある事務センターが郵送で受けつけてくれます。

実際は年金事務所の窓口で提出したとしても実際の処理は事務センターが行うことになるので時間がかかってしまいます。通常は事務センターに郵送で送付します。

もちろん、電子申請だとそれほど気になりませんね。

一応まとめるとこんな感じです。

郵送:各都道府県にある事務センター(もしくは所在地を管轄する年金事務所)
持参:所在地を管轄する年金事務所の窓口
電子提出:電子申請対象申請書    https://www.nenkin.go.jp/shinsei/kounen/tekiyo.html より引用

まとめ

今回、たまたま書類の提出先について確認することがあり、さて国の組織ってそれほど意識したことないかもしれないなと思って記事にしてみました。

私自身こうやって調べてみて初めて知ったこともあります。

特に厚生年金・健康保険は、社会保険庁の解体によって大きく組織変更がされましたので、書類の提出先としては一緒でも取り扱っている業務内容が大きく異なっています。

結果的に書類の提出先としては分かりやすそうな印象ですが、国の組織はあらためて複雑だなと感じざるを得ませんでした。

では。

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