開業までの手続き⑩ やること・やらないことを明確にする

ひとり税理士の方のブログなどを拝見すると、業務を行ううえでお引き受けする業務・しない業務を最初から掲げられていたりします。

事前に明示しておくことはやはり大事ではないかと思って、私なりに考えてみることにしました。

やること・やらないことを明示しておくメリットとデメリット

お客様とのミスマッチを避けられる

依頼いただくお客様からすると、業務内容を掲げていないとそもそもどんな対応をしていただけるのか不安だと思うのです。

何もなくいきなり依頼いただくことなどないですし。

この業務に対応していますと事前に明確にしておくことで、お客様から選んでいただきやすくなるのかなと思うのです。

また、あえてできない業務を明確にしておくことで、お客様から依頼いただいてもお断りする頻度を減らすことができるのではないかと考えています。

本当に取り組みたいことに専念できる

私にとっても事前にできること・できないことを明示しておくことで、自分が取り組んでいきたいと思う業務に特化することができると思っています。

税理士や社会保険労務士は、すべてのことを理解して業務をされている方は少ないかと思います。

もちろん勉強はされると思いますが、普通はある業務を集中的にされています。

そもそも網羅的にすることは不可能に近いです。ましてや私はひとりで業務を行うために全てのことをまんべんなく対応することはできません。

私にも苦手だな・やりたくないなと思う業務はたくさんあります(申し訳ありませんけど…)。

あえて苦手な・やりたくない業務をやるのはちょっと厳しすぎます。

なので、事前に苦手な・できない業務を公開することで、できないのでお断りするということをなるべく避けたいという思いがあります。

全てのお客様の依頼にお答えできない

デメリットとしては、依頼いただくすべてのお客様の対応ができないということです。

本当なら依頼したいのに、事前にできることとできないことが明確になっているからです。

そういった場合は他の税理士や社会保険労務士にご相談いただくしかないのかなと。

私にも生活があります。生活するからには収入がある程度必要です。

お客様のご意向とこちらの提供する業務が一致していればクレームやトラブルになることも少なくなっていくと思います。

また、事前にできないことを明示することで士業としての責任感が目ばえます。

業務の対価として収入を得られるわけですから、きちんと対応しないといけないなと思うのです。

事務所ホームページに「できること・できないこと」を明示する

今作成中の事務所ホームページ。

できることとできないことを見やすいところに明示しておこうと思っています。

具体的には、「事務所案内」とか「業務の流れ」をお伝えするところなど。

今実際に明示しようと考えているのはこういう内容です。

できること(対応できる業務)

個人事業主&フリーランス向け税務調査対応

事前相談・当日の調査立会い・修正申告書の作成をする。

個人事業主やフリーランスに特化していくつもりです。

個人事業主&フリーランス向け確定申告書作成
[申告をしていない方、申告期限が過ぎてしまった方も]

事前相談・申告書の作成をする。

こちらも個人事業主やフリーランスの方向けに特化する予定です。

期限が過ぎてしまった方やずっと申告していない方も対応しようと思っています。

年金事務所・労働基準監督署調査対応              

事前相談・当日立会い・是正書や届出書を作成。

こちらは、従業員15人以下の小規模事業者向けとしています。

あえて法人と個人は分けていませんが、基本的にはスモールビジネス向けに対応していくつもりです。

対応地域

調査は、基本的にご自宅や事務所で行われますので、お伺いさせていただく必要も出てきます。

和歌山県在住ですが、ご連絡いただければ全国どこでも対応させていただきます。

その際には、以下のことを明示しようと思っています。

  • 事前対策・相談はお伺いすることなくZOOMやメールで対応できる
  • 確定申告書や届出書類の作成も、資料をメールや郵送いただければお伺いすることなく対応できる

やらないこと(対応できない業務)

電話対応

事務所ホームページやブログにも記載しない。

基本的にメールでの対応とします。
基本的に電話は出られない状態であることも明らかにしておきます。

記帳の代行(いわゆる「丸投げ」)

ひとりで対応していることもあり、ご自身で経理していただくことをお願いしております。

経理も依頼したい場合は別途料金をいただくことを明確にしておきます。

その際には料金表に「記帳込」という別枠を設けていくら必要になるのかも明らかにしておきます。

連絡を頻繁にしたい方

もちろん緊急の場合はできるだけ早めにご連絡させていただきますが、夜間や土日祝日も含めて急ぎでないご連絡へのお返事はしない。

無理な要望

脱税や脱法を目的とした相談は固くお断りいたします。

かなり急いでいる場合

基本的にはお受けできないですが、お急ぎでも日数や申告内容によっては対応できることもあるので相談してほしい旨を明示しておきます。

値下げ要求

料金を下げてしまうとお客様にご満足いただける業務を提供できなくなります。他のお客様のご迷惑にもなります。

安く依頼されたいなら別の税理士・社会保険労務士へお願いいたします。

譲渡所得

個人の税金(所得税)の中で、土地や建物・株を売ったなどの譲渡所得は対応しない。

相続税、贈与税

興味はありますが、今までまったく経験したことがありません。

飲み会(接待のような)を好む方

つながりを保つためなら食事やお茶をしてお話できれば十分だと思っています。そもそもお酒の場が得意ではありません。過去に嫌な経験をしているので。

しばらく決めた内容でやってみる

今回決めたやること・やらないことに関してはしばらくやってみて不都合が出てきたら変更しようかなと考えています。

見直しは定期的にしないといけないかなと思いますので。

その都度ブログの記事として公開してみようかなと思います。

こんな業務も対応できるようにしたとか、できないことにしたとか。

まとめ

今回は、できること・できないことを明確にしておこうと思って、今作っている事務所ホームページに実際に掲載する予定のことを書いてみました。

実際できないことが多い気もしますね。申し訳ありません。

本当にやりたいことは、自分が税務職員だった経験を活かした仕事です。

調査もそう、申告書や届出書の作成も。どこかポイントでどう対応するのがいいのか。

もちろんそれらは経験済みのことではありますが、興味があることですのでずっと取り組んでいきたいです。

ただ税務職員の時と立場が異なりますからうまくいかないことも出てくるのは当然です。

でも自分が納得して決めたこと。後悔はしないようにしたいですね。

では。

[事務所お知らせ]

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