以前から家族や友人・知人に税務や保険関係について相談されることがあります。
もちろん税理士・社会保険労務士として活動していませんし、
税務職員の時は公務員として守秘義務が課せられていましたので、うかつに相談に乗ることはできませんでした。
それでもちょっと聞きたいと言って相談されるのです。
いつも非常に困っていました。
これから開業するにあたって一定の線引きはさせておいた方がいいと思っています。
「ちょっと聞きたい」はお断りする
基本スタンスとして、ちょっと聞きたいからというのはお断りしようかと思っています。
でも家族や友人・知人って関係性があるからなかなか断りづらいですよね。
まず責任が持てません。
最終的に私からは答えずに、内容を調べたうえで「こういう規定はあるけど必ず税務署や役所に問い合わせてね」と回答するようにしています。
今後もそのスタンスで行くつもりです。
もし対価として報酬を得ているのであれば話は別で、私のほうできちんと調べてから回答するようにしますけど。
ネット情報や人から聞いた話を確認してくる
困ってしまうのが、自分でネット情報や人から聞いた話を確認してくる場合です。
実際に正しいかどうかは正直その方の事情をしっかり聞かないと判断できないことが多いです。
しかもそういう方に限ってなぜか「すぐ回答がほしい」と言ってくるのです。
正直自分で調べたのだから自分で解決してほしいなと思うのです。
役所などに問い合わせたほうが確実かもしれませんけど、正直役所の方も本音としてはそこまで考えているのならそれでいいじゃないかと思ってしまいます。
おそらく調査に来られるのが怖い、と思われているのでしょう。
でも自分が思ったことはその際に調査官にきちんと報告したらいいですし、徹底的に調査官を説得すればいいと思うのです。
私個人的には、無料での相談ってきちんと対応してもらえないと思った方がいいです。
確定申告の無料相談もよく行われていますが、正直一般的な回答しかお答えできないはずで、個別的な案件になると有料になると思われます。
なぜなら、無料であるがゆえいろんな方から相談を受けるためにこの人にはこの回答ということができません。
やっぱりその方から依頼されて初めてきちんとした対応ができると思います。
おそらく無料だからということでご相談されてもあまりおススメはしません。
しっかり対応してもらいたいのならそれなりに報酬をお支払いして税理士などに対応してもらうようにした方がいいです。
「仮にこの場合はどうか…」には答えない
税務職員の時からよく質問されていたのは、「仮にこれはどうか」という仮定の話を持ち出されて回答するといったことでした。
正直仮定の話には一切お答えしません。決まってから相談してほしいことです。
そのためには電話ではなく実際にその証拠となった書類や事実を確認しながら回答したいところです。
実際に電話がかかってきたときには一切受け付けませんでした。
仮定の話はいくらでも事実を変えられますし、相手方の捉え方次第でトラブルのもとになるからです。
できればきちんとした証拠書類をもとに回答したいですし。
税理士&社会保険労務士という専門家としての自覚を
きっと今まで家族や友人などからの質問に困っていたのは、専門家であるという自覚が一切なかったからです。
報酬を得て活動することがなかったので、一応は調べたりしますが明確な回答をしなくてよかったのです。
最終的には税務署などの役所へ回答してもらったら、と「丸投げ」するだけですから。
だったら自分に聞いてこなくてもいいのに、と思うことが多かったのです。
これからはそれでは不十分で、自分が専門家となる以上報酬をいただくことになれば調べることも回答も考えると思います。
報酬をいただいた方が責任感は強く出ると思います。
仕事をした対価を得る、当然のことですからね。
線引きするなら、報酬が得られるかどうかかなと。
もちろん無料での相談でも適当に回答することはできませんが、明確な回答は避けたいところです。
責任逃れだと思われるかもしれませんが、あくまで一般的な内容しかお答えできる状態じゃないと思うからです。
個別具体的な相談ならもっと時間を作って対応したいわけで、それなら報酬をいただいきたいところです。
回答するからには専門家としての自覚をもって対応していきたいと思っています。
まとめ
今回は、家族や友人・知人から相談されたときにいつも回答に困っていたのでここで一度線引きを決めておこうと思って書いてみました。
基本的に即答はしないです。一般的な内容ならネットで出てくる情報と同じようなものだと思いますけど。
問い合わせされる方の状況や資料などを拝見しながらじゃないとなかなかお話だけでは解決できないことの方が多いと思っています。
自分の理解力のなさもあるかもしれませんが。
これからはより一層自分でしっかりとした線引きをしながら対応していきたいと思います。
では。
[事務所お知らせ]