4/1、新年度のスタートですね。
新たに社会人になられる方、新たなステージに進まれる方などいらっしゃるかもしれませんね。おめでとうございます。
私も本日付で社会保険労務士として登録されたようです。
資格取得から今までの経緯を振り返る
社会保険労務士の資格を取得したのは、税務職員として勤務していたときですでに10年前のことになります。
合格後すぐに実務経験の証明となる「事務指定講習」を終了しており、登録はいつでもできる状況になっていました。
しかし、当時は嫌気がさしていた税務職員の仕事をまだ続けてみようと思いとどまっていました。
そして、昨年ようやく退職。
家業の経理を手伝いながら今に至ります。
この間、まったく勉強をしていなかったかというとそういうわけではありません。
毎年法改正が行われる社労士試験のテキストを購入して問題を解いてみたり、保険や年金の手続き関係の資料を読んだりしていました。
ただ社会保険労務士として今後どうしていきたいかはあまり考えていませんでした。
税理士の登録と同時に社会保険労務士の登録をすることに
家族と話し合いをして税理士登録の了解を得たのが今年1月。
資格を持っているからということでいっそうのこと社会保険労務士も同時に登録することにしました。
実家に帰ってきてからいろいろと調べる時間はあるものの、机上の勉強のみで実務で身に着けたものはあまりありませんでした。
経理事務の一環で社会保険の手続き業務はしたことがある程度です。
税務職員の経験と社会保険労務士、何か関連させてできないのだろうか。
それをずっと考えていました。
税理士として提供する業務として税務調査をメインにすることは決めていたので、社会保険労務士として対応できる調査業務ってないのかなと調べていました。
すると、いわゆる「役所調査の対応」というものがあることを知りました。
役所調査とは、保険料や賃金を適切に支払っているか、法律をきちんと運用しているかなどを調査するものです。
- 労働基準監督署調査
- 年金事務所調査
- ハローワークの調査
などがあります。
よく耳にされるのは、労働基準監督署の調査でしょうか。
どこか税務調査にも似ているところがありそうなのでとても興味がわいて、それからは専門書をよんだり実際の調査におけるチェックポイントなどを勉強してきました。
実際にどういう対応をするのか、体験してみたくなったのです。
そこで、「調査対応業務」をメインとして税理士&社会保険労務士としてお客様の対応をしてみたいと思うようになりました。
方向性が決まった瞬間です。
あと、実は今社会保険労務士として興味のある分野として2つあります。
1つは、給与計算です。
ちょっとめんどくさいイメージがあるものですが、税務職員としての経験の中で給与から天引きされる源泉所得税に関する事務を多く扱ってきました。
月々の源泉所得税の計算から年末調整、非居住者の対応まで幅広く経験しています。
私が社会保険労務士の資格を取ろうと思ったのは、源泉所得税と社会保険料の関係がかなり密接であったことでした。
社会保険料も税額を計算するときには控除しますし、扶養に入る所得の要件は所得税と保険で違うのでよくお問い合わせされることがあったのです。
結果的にはそれほど頻繁に知識として使うことはなかったですが、給与計算自体を請け負ってみるのもありかなと今は思ったりしています。
もちろん毎月の給与の計算も含めてですが、残業代の計算から就業規則などの作成まで対応してみたいという気持ちはあります。
2つ目は、建設業に業種を特化して対応するということです。
これは税務のほうもですが、今一番労働保険関係で問題になっている業種なのが建設業です。
労災認定や安全衛生法違反も多いです。
もちろん保険に加入しなければならないのに未加入の事業者がとても多かったりします。
業界全体として問題が多い業種なのかなと。
実際今家業がやっているのは土木建設業ですが、正直こんなに面倒なことをやっていていいのかなと思うことに時間を費やしている印象です。
書類作成に多くの時間を割かれているようですし。
経理・申告ともずさんなイメージがあります。
そもそも申告していないとか、証拠書類がないとか。
おそらく本業である土木建設業もそうですが、とにかく作成しなければならない書類が多すぎます。
その資料作成に時間がかかりすぎて、経理や保険関係の業務がおろそかにならざるを得ないのかなと思ってしまいます。
しかもその経理も建設業は特有ですので、なかなかすべてのことを経理がこなすのは至難の業かもしれません。
そこで、少しながら建設業の経理業務全般のお手伝いができればいいなと思っています。経理はもちろん、税務申告から労働保険・健康保険関係の相談まで。
でもまずは自分が決めた方向性に向かって努力するのみです。
社会保険労務士も活かそうと思えばいくらでも活かせると思う
社会保険労務士ってあまり儲からないと言われます。
独立しても仕事がないうえに、競争が激しく価格を安くせざるを得ないと。
しかし、取得してみて思ったのは正直いくらでも仕事はあるということ。
正直書類の手続きだけなら仕事はないと思いますが、コンサル的な業務ならいくらでも拡大できそうな分野があります。
メンタルヘルスの問題も社会保険労務士が対応したりします。
今コロナの関係で助成金の申請が行われていたりしますが、その対応もできます。
年金の相談を専門にされている方もいらっしゃいます。
正直、社会保険労務士は社会保険を扱っているだけかというとまったく違います。
また、他の業務との関連で社会保険労務士の資格を活かすこともできます。
私の場合は税理士でも登録するつもりですが一番関連があると思っています。
税金の計算にはなにかと年金が絡みますし。
考えようによっては税理士より社会保険労務士の方が業務の範囲は広いような気もします。
ただ漫然とすべて対応するのは厳しいので、どの分野を専門的にやっていくのかが重要かもしれませんね。
まとめ
今日まず社会保険労務士としての1歩を踏み出しました。
実際に開業するのは5/1を予定しています。
税理士登録が4月下旬になるようなのでそれに合わせます。
ちなみに、事務所ホームページの開設と本名公開も開業するまで延期します。
しばらくこのままいろいろ準備していこうと思います。
ちなみに、本日以降、所属する支部の支部長にごあいさつの連絡をすることになっています。
では。
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