昨年まで、7月10日は一大イベントでした。
税務署ではこの日、人事異動が行われます。
辞令をもらい勤務先が変わる人、部署内で異動する人がいます。
勤務先が変わる人は、もう会えないかもしれないという可能性もあります。
(会いたくない人はうれしかったりするんですが)
7月10日、こんな日になぜ人事異動なの?という状況がいつも起こります。
源泉所得税の納付期限
この日、源泉所得税の毎月納付と、納期の特例を申請している方は上期分(1月~6月)の納付期限でもあります。
まだ窓口での納付の方も多いのと、来署されて相談も多いので、この日は窓口部門である管理運営部門と法人の源泉所得税担当は大忙し。
午後から後任の方が来るのですが、午前中は転勤してしまう方が多いと少ない人数で対応することになります。
後任の方にいきなりお任せするわけにはいきませんし、転勤してしまう方にお願いして転勤先に行けなくなるのも困ります。
私は転勤する頻度が多いほうではありませんでしたので、質問対応や納付指導をすることが多く大変でした。
転勤してしまう方が途中まで対応したものを引き継ぐことも多々あり。
まあお客様からすればいつでも来署していいわけで、税務署側の都合です。
ただ、税務署側も人事異動をアピールしているみたいでなんか嫌な感じを与えている気がするんですけど。
4月1日や7月1日はなぜダメか
7月10日になぜしたのか?
他の公務員と同じように4月1日にしないのか?
4月1日は、個人の確定申告期限である3月16日からまだ少ししかたっていません。
確定申告書は提出されてから確認作業をしたりデータ入力など処理をします。
こんな時期に人員が異動したりするのは現実的に無理なのです。
では、7月10日ではなく7月1日にすれば?
これも現実的に不可能です。
4月決算法人の申告期限は6月末ですが、3月末決算法人の申告期限延長分も6月末なのです。
3月末決算法人は1年で一番申告数が多いですし、多くが申告期限延長法人です。
6月末に提出した申告書をデータ入力から処理まで1日で完了など無理な話です。
そこで、7月10日にしたのかなと思うのですが、正直もっと遅くてもいいのでは?と思います。
7月末とか。
7月10日にしても法人の申告書の処理は完了しないですし、源泉所得税のこともあるので。
なぜこの日になったのか詳細は分かりません。
源泉所得税部門以外無関係
法人部門職員でも温度差があります。
法人部門の他の部署、特に調査部門は一切関係はなく電話がかかってきたり調査に行くことはありません。
逆に、先ほど書いたように源泉所得税部門は忙しいのです。
手伝ってほしいと思ったことは何度もありました。
しかし、今までやっていない人に手伝わせるのも危険ですので。
管理する上司が異動になると、上司も落ち着かないようです。
7月10日に何か問題が起こると怖いのです。
納付期限ですので、どうにかならないかなどお客様からの無理な相談が来たりしますからもめてしまうこともあるのです。
この日が一日終わったらようやく源泉所得税部門も落ち着きます。
まとめ
源泉所得税担当にならなければ、7月10日はのんびりしていて転勤先に行くか新たな後任の方を受け入れる準備をしているくらいでした。
一大イベントである7月10日は今はなくなりましたが、なぜか気になってしまいます。
税務職員だったからでしょうか。
毎年気になってしまうのかもしれませんね。
では。
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