以前うつ病の話をしましたが、それとともに「パニック障害」を併発し治療していました。
「パニック障害」は、過度の不安感や恐怖心から電車やバスなどの閉所で冷や汗や動悸を感じたりしてパニックを起こしてしまう、ストレス障害のようなものです。
明らかだったのは大きく2回。
小さいのも含めるともっとあるかもしれません。
今は、まったく症状は出ていません。
「パニック障害」で苦しんでいる方も多くいらっしゃるかもしれませんので、私の体験談を書きたいと思います。
私が経験した症状
地下鉄の車内で突然息切れと吐き気
当時は、都心の税務署に勤務していました。
新規の仕事をたくさん抱えていてお客様からの電話で相当疲れていたのと、人間関係に悩まされており毎日出勤が苦痛でした。
当時すでに抗うつ剤を服用していましたが、効果が出ていないような雰囲気でした。
早朝、いつものように満員電車で通勤し、地下鉄に乗り換えたときでした。
車内でいきなり意識がもうろうとし息切れと吐き気をもよおしたのです。
混雑していましたので座るわけにもいかず、次の駅で途中下車しベンチへ。
30分近く座ってようやく若干落ち着いてきたのですが、出勤時間に間に合いそうにありませんでしたので、上司に連絡をし事情を話しました。
上司は心配して職場の最寄り駅まで迎えにきていました。
出勤してから、上司に今の仕事状況を伝え副署長にも話をしていただき、業務軽減と席の配置換えをしていただきました。
その症状を当時通院していた精神科の医者に話すと「パニック障害」だと診断されました。
そこで初めてその障害を知ることになるのですが、当時はまだそんなに知れ渡っている障害ではなかったので「また病気なのか」と落ち込んだのを覚えています。
うつ病とパニック障害、2つは受け入れられない自分がいたのです。
パニック障害も抗不安薬を服用するので、抗うつ剤のほかにさらに服用する薬が増えて嫌な感じでした。
そして、診断書を作成していただき数週間休職することになりました。
その間自宅にいたのですが、ちょっと出かけるときも電車に乗るのが怖くて仕方ありませんでした。またパニックになるのでは、という恐怖で。
もし電車に乗ったときでも、座ることはせずドア付近に立つようにしていました。
いつでも途中下車できるようにするためです。
休めるようにベンチの場所も確認するようになりました。
しばらくして復職する直前、実際に職場まで通勤できるのかどうかシミュレーションしたり家を出る時間を相当早くして普段の倍以上の時間をかけて通勤するようにしました。
そうすると若干回復してきましたが、地下鉄に乗る恐怖が最後まで残りました。
勤務先に行く最寄り駅は地下鉄の駅でしたので、地下鉄に乗ることは避けられません。
しかし、2つ路線があり、私の住んでいたところからはどちらの路線も利用することができました。
もう一方の地下鉄を利用すると乗り換えが増え遠回りになり時間がかかるのは明らかでしたが、相当早く出勤することにしていましたので一度乗ってみようと思いました。
いざ、もう一方の地下鉄に乗ると本数が多く混雑している感じではなくドア付近を確保できたり途中からは座れるほどでした。乗り換えた地下鉄も同様でしたので苦痛ではありませんでした。
前の地下鉄は車両がせまく、混雑がすごくて通常でも息苦しい感じでした。
それ以来、遠回りですがもう一方の地下鉄で通勤することにしました。
それとともに、薬をしっかり服用し休息をしっかりとることで徐々に改善していきました。
地下鉄の駅事務室で休憩する
これは初めて障害が出てかなりたったときのこと。
勤務先が変わり通勤経路も変わりました。
当時も仕事に悩みがありある職員に不満を持っていました。仕事をたくさん振ってくるのに本人は仕事をせず雑談ばかりする人でした。席におらずタバコばかり吸っていてイライラしていました。
さらに異動で上司が交代することになったのですが、後任の上司が別の勤務先の時に一緒に勤務しており印象がよくなかったのです。
これから先思いやられるな、もうこの職場辞め時かなと考え始めたときでした。
その時は、午前中に休暇を取り病院で抗うつ剤を処方してもらって出勤する予定でした。
病院から勤務先の最寄り駅まで地下鉄でした。
もう地下鉄にも乗れるようになっていましたし、途中下車することもなくなっていたのですが、急にまたあの息苦しさと吐き気が襲ってきたのです。
過呼吸状態となったのですが、もう少しで最寄り駅でしたので我慢して下車しベンチで休んでいました。
しかし過呼吸が収まらなかったので駅員を呼び事務室へ連れて行って休憩させていただきました。
駅員に「職場に連絡しましょうか」と言っていただきましたが、時間に余裕があったので上司に連絡を入れて「落ち着いたら行きます」と伝えました。
体調不良が続き睡眠不足も影響していたようです。
出勤後、また午前中に行った病院に連絡を取り診察を受け、抗不安薬を追加で処方してもらいました。
私なりの解決法
私の場合、「パニック障害」の原因が職場環境にありました。
仕事の不慣れと多忙、人間関係の悪化。。
それに睡眠不足などの体調不良が重なってしまうのが原因でした。
職場環境を改善するには、上司や先輩の協力なくして無理だと思ったので、お時間を取っていただき自分の置かれている状況と、自分の希望をお伝えするようにしました。
上司や先輩はお忙しいそうでしたが耳を傾けてくださり、「言ってもらわなかったら分からなかった、言ってくれてありがとう」とおっしゃっていただくこともありました。
自分自身も体調不良にならないように、睡眠をきちんととったり身体を動かすなど生活リズムの改善に努めるようになりました。
全力でいろんな方にサポートしていただける環境でしたのでよかったかなと思います。
言うことで動いてくれる方もいるのだなと思いました。
ただ、職員全員が私のことをいいように思っているわけではなく、私の体調不良による休暇で仕事を回された方もいますから休み明けに疎外感を感じることがありましたね。
仕事をすると調子がよい時でも「そんなにしないで」と怒られることも。
また休職されると困るので、少しずつ仕事してもらえたらという感じでした。
私自身、調子のよい時と悪い時がはっきりしていて、調子のよい時はいつまでも仕事をしたいと思う反面、調子の悪い時はゆっくりしていたいタイプです。
こんな私の状況で職場全体に迷惑かけているなと思うと、この職場にいていいのかなと考えるようになったのも、退職した理由の一つです。
退職したら症状が改善すればいいなと思っていましたね。
結果的に症状はなくなり、今は自分の好きなことや今後のことを考えることができるようになりました。
まとめ
「パニック障害」は現在認知されてきている病気で、よい薬も多いと聞きます。
まずは休息ですが、病気になった原因を取り除いたほうが回復が早いかもしれません。
私の場合、職場が原因でした。
退職することで回復してきました。
ただ、人それぞれです。周りに「パニック障害」であることを公表するのもありですし、あえて公表せず自分自身の性格を見直してみるというのもありだと思います。
「パニック障害」は一度なるとまた起こるかもしれません。
でもそれを心配していては生活できません。
周りのサポートを受けながら、自分の生活スタイルも考えていくことで症状は和らぐのかな思います。
自分のしたいこと、やりたいことを見つけるきっかけになりました。
では。
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