今回、個人事業主&フリーランスの方向けに新たなカテゴリーを設けました。
通称「ひとり事務」。
ざっくりとしたタイトルですけど、私もひとりで事務所運営をしていますので日々事務作業をしています。
そんな中で気づいたことやアドバイスのようなことなどを取り上げていきます。
経理だけでなく給与計算・労務関係も取り上げていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
参考にしている書籍のご紹介
今回は導入編ということで、まずはこのひとり事務を行う上で私が参考にしている書籍を取り上げてみます。
書店に行けば個人事業主やフリーランスの方向けに経理や節税に関する書籍が販売されています。
手に取った中でとても参考になっている本がこちらです。
なぜこの本がおススメなのかというと、
- 経理以外のことも詳細に書かれている
- 記載例や具体例が豊富である
- 間違いやすいポイントも書かれている
- 比較的安い(税込1,760円)
経理以外にも個人事業主で従業員を雇えば給与が発生するので給与計算が必要。
もちろん自分の国民健康保険や国民年金保険料は支払っていかなければならないですし、従業員には健康保険や厚生年金をかけなければならない場合も出てくる。
最初は難しく感じるかもしれませんし、ご自身の事業に関係がないところもあるかもしれませんけど、この1冊が手元にあると安心かと思います。
今年の7月発売という最新書です。
クラウド会計ソフトとExcelは準備しておく
ひとり事務を行ううえでまず経理面から言いますと、
その帳簿をもとに決算書を作成し、税務署へ確定申告書を提出していくという流れです。
その帳簿を作成するうえで経理をするツールとしていろいろあります。
集計表ですのでExcelでもいいんですけど、ご自身で集計するとミスも多くなりますし、まずどう集計したらいいか分からないかと思います。
集計表の作成は会計ソフトにお任せしたほうが効率的です。
会計ソフトはパソコン上で行う「クラウド型」とパソコンにソフトをインストールする「インストール型」とがあります。
インストール型はその都度購入できるのですが、法改正があったときに更新が大変になったり、意外と高価だったりします。
私はクラウド型をおススメしています。
なぜかというと、
- 月額の費用は安い
- 法改正が随時反映される
- クラウド上で保存されるため情報漏えいが少ない
- どこでもアクセス可能
クラウド会計ソフトの会社はいくつかあります。
よく聞く会社ですと、
- マネーフォワード(MF)
- freee
- 弥生会計
などがあります。
そのうち私が事務所経理で使っているのはMFです。
freeeとすごく迷ったのですが、結局MFにした理由として「MF家計簿アプリ」と連携できる点が大きかったのです。
家計簿って普段つけられていますでしょうか?
事業をされる前に簡単なものは作っておられた方もいらっしゃるかもしれませんし、作ったことがないという方もおられるかもしれません。
私は税務署退職前、家計簿なんて作ってなかったんです。
和歌山に帰ってきてからまずMF家計簿アプリを導入して自分の全資産の残高を把握するようにしたのです。
そのうちMF会計ソフトと連携できることを知りまして、事業開始にあたってMF会計を導入することにしました。
ちなみに、私は、
- MF会計ソフト:月1,408円(パーソナルプラン)
- MF家計簿アプリ:月500円
を契約して運用しています。
先ほど書きました、MF家計簿アプリとMF会計ソフトが連携できるってどういうことなのか。
MF家計簿アプリに入力したデータはすべてMF会計ソフトに取り込むことができます。
私が実践しているのは、
- MF家計簿アプリでプライベート用も事業用も現金も含めたすべての入出金を管理する(楽天やAmazonポイントもここで管理しています)
- その中から事業用だけをMFクラウド会計に連携させる
という方法を使っています。
あと、Excelの用意をしておくのには訳があります。
それはクラウド会計ソフトでは対応できない現金などはExcelで集計しておきます。
クラウド会計ソフトにはたいていインポート機能があってExcelデータをそのまま取り込んで処理することが可能です。
口座は家計用と事業用を分けておく
個人事業主の経理でのポイントは、プライベート用と事業用をきちんと分けておくということです。
あくまで個人事業主としては事業用を申告します。
そこで、普段の入出金を管理している銀行口座もプライベート用と事業用を分けておくことをおススメします。
1つの口座でどちらも入出金しているとどの分が事業用か分からなくなってしまいます。
少なくともプライべート用と事業用の2口座は準備しておきたいところです。
ただ、わざわざ事業用として新たに口座を開設する必要はないと思っています。
私の場合は、もともとプライベート用に使っていた口座の1つを事業用に変えました。
あと、経費支出用に口座を作るという方法もあるようですが私は採用していません。
ただ、社労士会の会費の引き落とし口座が地元の地銀を指定されているので、
- 事業用←家計用を転換
- 会費引き落としや会の謝金
- 家計用
の3口座で運用しています。
また、クレジットカードの利用履歴ももちろんMF家計簿に入力しておきます。
ただ一部のクレジットカードがMFクラウド会計と連携しない場合があるのでそこは注意しましょう。
三菱UFJ-VISAカードがマネーフォワードと連携していない!?
ちなみに現金は事業用では一切使用していません。
事業用での入出金は必ず銀行口座経由で行っています。ネットバンキングやクレジットカード決済を利用しています。
書類の整理整頓
もらう領収書や請求書・レシートなどは保管する必要がありますし、こちらから請求する場合には請求書の控えを手元に保管しておく必要があります。
また、Amazonなどオンラインショップで購入したものの書類も保管をしておく必要があります。
つまり、証拠書類をどう保管するのかというのも大切になってきますので、保管場所を確保するため整理整頓はしておきましょう。
ちなみに、私はオンラインで購入したものはPDFで保管し、紙でもらった請求書や領収書は封筒に「8月」などと書いて1月ごとにまとめて入れています。
経理の頻度 毎日と毎週日曜日と月末月初
では経理をする頻度ですが、私は基本的に毎日です。
「毎日って大変じゃないの?」って思われますけど、
- MF家計簿アプリに前日分のプライベート用と事業用すべての口座をデータ連携させるとともに、プライベート用の現金入出金を入力する
- 事業用の口座をMF会計に登録する(MF家計簿アプリに登録すると反映される)
- 確認して終了
おそらく10分もかからないかと思います。この時間なら朝でもちょっと時間のある時にできそうな気がしますよね。
そして、毎週日曜日に1週間の経理状況を確認しておきます。
連携誤りがないかとか書類整理も行っています。
最後は月末月初。
再度間違いがないかどうかを確認して来月以降の資金予測もしておきます。
この3ステップでチェックをしていると安心です。
まとめ
今回はひとり事務の経理について、私が使っているソフト関係を中心に経理の本のご紹介もしてみました。
いろいろやり方があって迷われるかもしれません。
実際もうすでに会計ソフトを導入されているならあえて変える必要はありません。
MF以外のソフトを使われていても出来上がってくる帳簿や決算書は一緒のはずです。
ただ注意したいのは、決してクラウド会計ソフトは簡単ではないということ。
次回はそんな会計ソフトを使う上での注意点などをお伝えできればと思います。
では。
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