税理士支部経由で税務署から記帳指導の依頼があり、とりあえず1年はやってみようと思ってお引き受けしました。
人数が多い支部ですと経験しない方もいるようですけど、私の所属している支部は人数が少ないのでご協力したいなと。
ただ正直不安もあります。
記帳指導とは
記帳指導とは、記帳(経理の方法)や決算書・確定申告書の記載の方法まで一貫した指導を行い、記帳に基づいた適正な申告を行うことができるようにするというものです。
税務署から開業間もない事業者に希望を聞いて税理士が対応します。
記帳って最初はとてもハードルの高いものだと思います。
簿記の知識があればいいんでしょうけど全員がその知識があるはずもありません。
ご自身で経理していただき決算書や確定申告書を作成できるように指導するということです。
ただ実際は難しいことで、先日打ち合わせがありましたが本気で学びたい・やらなきゃと思っている人は2割くらい。
ほかの人は途中でやめてしまったり連絡が取れなくなったりするようです。
2割のうち本当に自分でなんでもできるようになる方は数人。
正直そこまで求めている税務署も厳しいなと思ったりするわけですが。。
今回は個別指導方式で、対面ではなくオンラインコミュニケーションツール(ZOOM)で行われることになりました。
実施方法について説明を受けましたが、なかなかボリュームがあるなと。
これをまったく記帳したことがない事業主にすべてをお伝えしなければならないのは酷だなと思っています。
もちろんサポートはしっかりするつもりですけど、事業者の方が諦めたりしないか心配です。
まずはお困りなことを聞こう
私が考えているのは、まずお困りなことを聞くこと。
記帳の仕方でつまずいているならその内容を確認する。
会計ソフトの操作が分からないならその部分を指導するなど、方法はいくつも考えられます。
ただ口頭で説明するだけではもったいないし、きっと理解しにくいだろうなと。
せっかくZOOMでの面接なので画面共有機能を使うとか、事前にレジュメを作成してメールで送信するとかしてもいいのかなと思ったり。
おそらく私たちはついつい簿記の学習経験があるから説明を省略しがちになったり会計用語をバンバン使ったりしてしまいます。
でもそれでは通用しないですよね。
教え方、伝え方に関してはこちらもしっかりと対応しないといけないなと。
なので、経理を頑張っておられるのならこちらも努力しようと思いますし。
自分で申告できる体制を
あくまでご自身のご意向を踏まえたうえで行動しないといけないとは思っています。
こちらからこうしてください!は厳禁。
あくまで目標は自分で申告できるようになること。
そのためのサポート役です。
ご自身でできるようになれば特に税理士なんていらないと思っています。
実際に税理士の関与なしで申告される方はたくさんいらっしゃいます。
でもせっかく記帳指導を受けようと思っていただいているわけですからその気持ちを踏みにじるようなことはしたくないなと思います。
ただご自身のご意向が一番。
私の指導の至らなさできっとやる気もなくなるだろうなと。
私が携わった方の中で「自分でここまでできた!」という感動・感触を持っていただければ記帳指導した意味があるような気もしますね。
あとはご自身が自分で申告するもよし、チェックだけを税理士に依頼するもよし。
方向性が広がる意味では、記帳指導は大切なことなのかなと思います。
記帳を自分でせずに丸投げされる方も多いですが、ご自身の経営状態や資金繰りってどう把握できるのか不思議でなりません。
私は毎日でも経理していないと不安になるタイプなので。
ご自身で経理をするメリットって自分でやるからこそご自身のお仕事の判断ができると思うのです。
- 仕入れ先を見直そう
- 経費を使いすぎた
- 利益がこれだけ確保できている
- 借入金の返済額を考える など。
せっかく記帳をしようという気持ちがある事業者の方がいらっしゃるなら、こちら側としても応援したいです。
正直記帳のお仕事って毎日の積み重ねが大切で、例えば1年間何も経理しないと大変です。
税理士でも正直正しい申告ができるのか不安になります。
依頼を受ける税理士としても、ご自身が経理をされているのであればお引き受けしやすいです。
内容の確認をすればいいだけですから。
この気持ちをずっと持っていただけるように、指導する私も真剣に取り組みたいなと思います。
まとめ
記帳指導は初めて行いますので私自身も緊張しています。
ただ、自分から指導してみたいと手を挙げて参加させていただいていますし、何度も書きますけど記帳指導をしてほしいと希望されているのならぜひサポートしたいなと。
できる限りわかりやすく・簡潔にお伝えできるように、来月10月の開始まで作戦を練ろうと思います。
では。
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