税務署で内部事務をしていると、先方と連絡が取れないことがよくありました。
タイミングの問題もあると思いますが、何度連絡を試みてもつながらないことがあります。
先日、記帳指導の対象の方となかなか連絡が取れなくなってしまいました。
そこで、税務署勤務中にやっていた「とある方法」を今回も使ってみることにしました。
メールの返事がないなら電話を掛ける
私からは基本的に電話はかけません。
相手がお忙しいというのがわかっていますから、まずはメールを送信し返事を待ちます。
しかし、何度か送っても返事が来ない場合は仕方なく電話をかけます。
税務署勤務のときは外部との接触手段として電話しかありませんでしたので、まず電話をかけていました。
時間をずらして1日2回。
そして、次の日はいったんかけずに2日後にまた電話してみる。
いろいろ時間帯や回数を変えて電話をかけます。
しかし、それでもつながらない場合は次の手段へと進みます。
文書を作成して送付する
文書を作成して相手先住所に送付します。
文書には、
- 内容
- 回答期限
を伝え、「必ず回答をお願いします」と記載しておきます。
今回の記帳指導の方は最初連絡が取れていたにもかかわらず急に連絡がつかなくなったため、心配している旨を記載しました。
文章自体は一度フォーマットを作成しておけばあとは組み替えるだけで何度でも作れます。
税務署では連絡が取れないところをまとめて文書を送付して回答いただくようにしていました。
電話だと出ないけど、文書がポストに入っていると気づいてもらえることがあります。
それでも連絡なければお伺い
それでも連絡がないと直接ご自宅ないしは事務所へお伺いすることになります。
文書の回答まではご協力いただくものなのですが、徐々に税務調査のような雰囲気へと変わっていきます(まだ調査としての扱いではありませんけど)。
内部事務でも数人で手分けして直接事務所へ伺って内容の確認をよくしていました。
しかし、もうこの段階まで来たら事務所にもいない可能性が高いです。
内部事務レベルでできる範囲を超えてしまうので、この場合は調査部門に依頼して税務調査をお願いするように上司へ報告していました。
調査案件として取り扱ってもらうという形です。
この手段を使っても連絡が取れない場合、「あやしい・逃げている?」などと判断してしまいます。
実際に文書を送っても対応がなく、調査部門に依頼して多額の不正を発見したというケースも見聞きしました。
夜の店経営者は印象が悪い
夜の飲食店や風俗店を経営されている方は、たいてい日中に連絡をしても寝ているのか電話に出ていただけません。
また文書をお送りしてもなかなか連絡もいただけません。
おそらく税務署が開庁している時間に行動されていないのが原因かもしれませんね。
仕方ないのかなと思いますが、それでも例えば出勤前である夕方なら電話でもかけられますし、文書ならいつでも投函していただけます。
もしこの時間は来ないでほしい・連絡しないでほしいと伝えていただければ時間をずらして対応したり伺ったりすることもできます。
連絡がなかなか取れなくなり税務調査に移行するものの大半は夜のお店を経営されている方です。
キャバクラや風俗も含め重点的に調査される対象となっているのは、こういった対応のまずさから来るものもあります。
私も電話やお伺いして対応したことがありますが、態度の悪い方が多いです。
しつこいよ
こんなの分からないからやらないし
税理士に聞いて!と連絡があったとしても税理士も連絡が取れておらず関与を打ち切っているケースも多々あります。
ルーズなのか税金に関して危機感がない印象を持ってしまいます。
後日税務署へ押しかけてくるのもたいていこういう方たちです。
「もっと早く対応していただけたらこうはなっていないのになぁ」と何度もお話するのですが…。
税務署の対応がきつくなる前に
文書の回答も来ない、連絡もない。
伺っても留守。
それらをひたすら続けていると税務署の対応も徐々にきつくなっていきます。
税務調査へと移行したり、それこそ悪質だと判断されてしまうことも十分にあります。
たとえ時間がないにしても空き時間で税務署にいったん連絡を入れておき、都合のいい時間を指定して連絡を入れてもらうとか、直接税務署へ行くでもいいでしょう。
税務署からの連絡を無視するのはよくないです。
税金のことですから、あとで自分の身に降りかかってきます。
できるだけ早めに対応するように心がけるべきです。
まとめ
今日は、連絡が取れないときに私がやっていた方法を書いてみました。
今回の記帳指導も文書を作成して送付した段階で、税務署に接触状況を報告させていただきました。
もし連絡が取れないなら税務署側から連絡を入れていただくことになっていました。
結局数日後に記帳指導の対象者の方から連絡がありましたが、事情があって連絡できなかったとのこと。
その事情を事前にお伝えいただいていたらよかったのにな、と残念な気持ちになりました。
では。
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