脱税者の心理

連日報道される「脱税」という言葉。

報道されるのは氷山の一角にすぎず、刑事告発されるくらいですから金額が大きいことや相当悪質だったことから注意喚起も意味も込めて報道されています。

もちろん少額でも脱税はダメなものはダメ。

それをしてしまう方の心理を今日は探ってみたいと思います。

決算・申告直前に数字を改ざんする

例えば、毎年確定申告を提出している会社があるとします。

その会社はここ数年業績が上昇してきています。

そこで社長は考えます。

利益が出そうだから税金をたくさん払わないといけない。

どうにかして税金を減らして生活費を増やしたい、と。

そこで、数字が固まりそうな決算期や申告時期に経費を多く計上することにしました。

架空の領収書に数字を記入して相手には払わずに社長個人の口座へ入金。

元帳上は経費として計上。

経費が少なくなれば利益は減るので、結果的に税金は減ります。

このような決算期や申告時期前に数字をいじるのは典型的な不正の方法です。

経費の領収書自体明らか不自然だったりするわけです。

相手先もよく分からない会社だったり。

しかも、こんなときに書く金額って0がたくさん入っているラウンド数字だとか、変な数字(1234567円)とか。

調査官はそんなものすぐ見抜きます。

お金がほしい

次は、ある個人事業主の方。

プライベートに使えるお金を増やしたいと思っていました。

得意先は振込と現金取引。

現金取引だったらバレないだろうと思って、すべて売上に計上しませんでした。

請求書も捨ててしまいました。。

後日調査官から不自然な取引の流れを追及されすべてのウソがばれていきました。

提出された申告書や取引情報から税務署は精度の高い情報を持って調査に来ます。

なので、お金が欲しいからという安易な考えで税金を操作するのはやめましょう。

プライベートに使いたい 貯蓄したい

最近多いのは、自分の生活費として使いたい・貯蓄したいというものだと思います。

将来への不安からお金を少しでも多く持っておきたいと思う社長も多いようです。

また、一方でどうしてもお金が欲しい場合もあるでしょう。

資金繰りに困っている場合や業績悪化でしかたなく脱税に走る場合。

正直後者の場合は同情できる部分もありそうですが、やってはいけないことなので許されるものではありません。

たとえ少額でも、です。

脱税した結果何をしたか

税務調査では、脱税をした(売上除外をした、架空の経費を計上)結果そのできたお金で何をしたかを考えます。

脱税をした結果、そのお金で代表者の生活費に使った、など

結果どうなったのかまで考えていく必要があります。

つまり、売上除外をした場合ですと、

○○/売上 となるわけですが、

この○○が何なのかまで確認する必要があります。

結果として、代表者がどのような課税処分を受けるのかにかかわってくるからです。

もし、代表者が個人的に使ったと認めたらそれは役員賞与となり源泉所得税の追徴という問題が出てきます。

さらに消費税も役員賞与なら仕入税額控除にはならないですので消費税も追徴という問題が出てきます。

まとめ

今回は、私の独断も入っていますけど脱税者の心理を考えてみました。

結論として、「お金が欲しいという欲求にどれだけ揺さぶられたか」です。

税金はいじりやすそうという魂胆が見え隠れします。

たいていの場合、脱税したその結果も報道されるかと思います。

  • プライベートで使った
  • 交際費に使った
  • 事業費捻出のため

などなど。

単に脱税しただけではなくその理由まで突き詰めると心理が見えてきます。

では。

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