仕事をするうえで専門書を買うことがあります。
その際は、ある1冊を軸にしてここに立ち返ればなんとかなるというベースとなるものを持つようにしています。
軸となる本を決めておくと後で読み重ねていったり実務で疑問点にぶち当たった時に見つけやすくなると思っています。
内部事務をしていたころ
税務職員で内部事務をしていると、電話相談や提出書類を審査するにあたって調べたりすることがありました。
もちろん最終的には根拠条文を確認するわけですがそのとっかかりとして専門書で確認するようにしていました。
ただ専門書自体自腹で購入することになりますので、多くの職員は購入しません。
しかし私は毎年のように購入するようにしていて、気になる本は必ず買ってみていました。
しかし、勉強したい分野があった場合に本を大量に買ったことだけで満足している自分がいました。
その経験を踏まえて、「この分野にこの1冊と決めて買おう」と思うようになりました。
分野とは
私が今業務をご提供しているのは、税務分野ですと、
- 税務調査
- 確定申告
- 源泉所得税
社労士分野ですと、
- 年金相談
- 障害年金
がメインです。
それぞれの分野ごとに自分の中でこの1冊というのを決めています。
いわゆる「バイブル本」があります。
さらにこの分野の中から細分されたものもあります。
具体的には、確定申告の中ですと、外国人の確定申告ですとか暗号資産など。
年金相談の場合でも、外国人の年金など確定申告と共通するものもあります。
この1冊と決めておきそこに戻ればなんとか調べられるものは決めておくようにしています。
【事務所お知らせ】何とかなるという安心感
この1冊を決めておくと、何か質問や相談が来た時に何とかなるという安心感が得られます。
もちろん調べる際には様々な本や条文を引っ張り出してくるわけですが、そのとっかかりとしてまずその本に書いてあることを確認するようにしています。
書いていないことも当然出てきますが、もし別の本を読んでいて新しい知識が出てきたとしたら、軸となる本に追記したり付箋を貼って書き込みしています。
つまり、1冊を使い倒すイメージですね。
情報が分散するのが嫌
私の場合ですが、情報が分散するとどこを確認していいのかよくわからなくなります。
次から次へと本を買って読まれている方も多いかと思いますが、私はまず中心にある本を決めてからじゃないと本を買い進めません。
軸を決めないと不安なんですよね。
どこ行ったのかと探すのが苦痛なので。
税務職員のときは本を買いすぎてどこに何があるのかよくわからなくなりました。
その反省も踏まえ、最近は興味がある分野以外はこの1冊と決めたものだけしか買い足さないようにしています。
相談会場にはハンドブックやマニュアルだけ
では、確定申告時期や年金相談時に持っていくものは手軽に持ち運べるものだけにしています。
この1冊というものは自宅に置いておきます。
したがって、難しい問題があるときは自宅で改めて確認をしたり、周りにいる税理士や社労士に確認をします。
分野に1冊ですからわざわざ相談会場に持ち運ぶわけにいきませんし。
むしろ、網羅的にポイントがまとめられてあるハンドブックやガイドなどを持ち運んだほうが有意義です。
難しい回答ならその場で答えないほうが得策ではあります。
なので分野ごとの本は自宅においておき、すぐに調べられるようにしてあります。
この1冊に何を求めるか
分野ごとに1冊と決めているのはこの本に求めていることとして、網羅的ではなくても深く突っ込んでいる内容であれば1冊になりえます。
網羅的な本をこの1冊に決めるのもありでしょう。
人によってさまざまなとらえ方があると思います。
私は網羅的なものはいくらでも本として存在していると思っているので、分野ごとに特化した本を買ってそれを1冊に決めています。
例えば、源泉所得税における非居住者の国際源泉についても当然この1冊というものがあります。
雇用形態ごとの源泉所得税についてもこの1冊というものがあります。
結局、業務をするうえで何を求めるかです。
私の場合、業務をしぼっていることもあって網羅的な内容を知っておくことよりも、分野ごとに深く知っておくほうを重視しています。
障害年金に関してはさらに精神疾患に関して専門書を買って対応しています。
まとめ
今回は、私が専門書を買うときに意識していることを書いてみました。
網羅的な本は正直いくらでも売っていると思っていて、分野ごとの専門書を買い求めようとするとすぐに見つからないことがあります。
なので常に情報のアンテナははっておく必要があります。
私の場合、専門書を立ち読みして帰る場所が少ないので、先日出かけた東京だとか大阪などにある大きな本屋で事前に調べて買っています。
今回もある分野でこの1冊というものに出会えました。
では。