美容師の経理ポイント

美容師と一言でいっても色々あると思います。

髪を整える・エステ・つけまつげ…。

今回は美容師一般的に考えられるであろう経理のポイントについて整理してみました。

記帳指導の対象者の方で美容師の方がいらしたので、以下のようなことをお話させていただいています。

美容師の経理ポイント

美容師は、お客様に対してサービスを提供することでお金をいただいています。

一方で、そのサービスを提供するために必要なものは買ってきたりするわけです。

この場合、美容師の方は基本的にどこの会社にも所属していないフリーの状態なので個人事業主です。

個人事業主となれば、自分で収入や経費を集計して税務署へ確定申告をする必要があります。

以下、美容師の経理のポイントについてそれぞれ見ていきたいと思います。

売上管理

売上の管理というのは、いつ計上するのかというのとどう受け取るかです。

美容師の方ですと、お客様へのサービスが完了したらお金を受け取るかと思います。

このサービスの完了時点で売上を計上することになります。

あと、お金を受け取る場合ですが、現金の場合もあれば、クレジットカードで支払いを受けたり、電子マネーなどで支払いを受ける場合もあると思います。

現金で受け取る場合には、売上計上と同じ日になりますが、クレジットカードや電子マネーだと決済日にならないと入金がされません。

ここで間違えやすいのは、決済された日に売上を計上するのではないということです。

あくまで売上の計上はサービスが完了した日です。

例えば、12月31日に美容室に来たお客様に髪を切ってあげて10,000円をクレジットカードで入金を受け付けたとします。決済日は翌年1月27日だとします。

この場合、まだ入金はありませんが売上は12月31日に計上します。12月31日の段階ではまだ未収の状態です。

翌年1月27日の決済日に、この未収金から預金などに振り返ることになります。

【事務所お知らせ】  

経費として集計するもの

経費として認められるものは、美容の仕事に使うものだけです。

具体的に書いてみたいと思います。

  • ハサミ、タオル、薬剤、シャンプーなど:消耗品費
  • イス、鏡、テーブル
    金額により異なります。
    10万円未満:消耗品費
    10万円以上20万円未満:一括償却資産として1/3ずつ償却
    10万円以上30万円未満:(青色申告者)少額減価償却資産:全額経費
    30万円以上:固定資産⇒減価償却
  • 勉強用図書、お客様用の雑誌:新聞図書費
  • 店の家賃:地代家賃
    自宅開業であれば事業分だけを経費にできます(家事按分)
  • 電気代、ガス代、水道代:水道光熱費
    自宅開業であれば事業分だけ経費にできます(家事按分)
  • スマホ、ネット:通信費
    事業とプライベート両方使っているのであれば、事業分だけ経費にできます(家事按分)
  • 通勤、交通費、ガソリン代:旅費交通費
    ガソリン代など車に関するもので事業とプライベート両方で使う場合には事業分だけを経費にできます(家事按分)
  • 同僚やスタッフとのミーティング:会議費
  • 仕事で着るエプロンや服:消耗品費
    ここで問題となるのは、仕事で使うかどうかです。
    例えば、私服はダメです。私服ならプライベートでも着れるわけですから。
    また、必ずしも仕事に必要か不明確なものもあります。
    例えば、アクセサリー・指輪・ネックレス・ピアス・腕時計などは一般的には経費にならないとされています。
    しかし、どうしても仕事で使っているんだという明確な証拠があるとか、身なりを整えるためにどうしても必要なんだという根拠があるのなら経費に計上してもいいのかなと思いますがこれは人それぞれの考え方があると思います。
  • セミナーや研修の受講料:研修費
  • 取引先との飲食代:接待交際費
  • 広告、サイト掲載費、チラシ、HP作成代:広告宣伝費

ざっと挙げてみましたけど、ほかにもあるかと思います。

その場合は、これが自分の仕事に必要なものかどうかで判断していただければと思います。

残高管理

美容師の場合、現金を管理されることが多いと思いますので、常に現金残高はきちんと合わせておく必要があるかなと感じます。

毎日集計をして手元の残高と現金帳簿の残高が一致しているかどうかは確認しておきます。

また、預金口座の残高も定期的に確認しておき、経理をするときにもれがないようにしておきます。

現金預金の残高があっているかどうかがとても重要になります。

インボイス登録

消費税のインボイス登録ですが、お客様は一般の方がほとんどだと思います。

その場合には、特にインボイス登録をしなくても影響はないかなと考えます。

一般の方(消費者)は、消費税を納める義務はないからです。

まとめ

今回、美容師の方の経理ポイントについて書いてみました。

記帳指導をするにあたって美容師の方に一から教えるのにどうしたらいいのかなと思って、自分なりに調べてみた次第です。

参考になれば幸いです。

では。

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