公認会計士試験の受験から考えたこと

もともと高校生のころから目指していた公認会計士。

大学生活はほぼこの勉強に注ぎましたが、結果不合格。論文式試験すら進めませんでした。

出来の悪い私。

当時はまだ短答式試験が5月の1回しかなく、論文式試験は8月でした。短答で不合格だと1年間棒に振るわけです。

今年はコロナの影響で論文は11月14日から行われるようですね。

しかも来年は短答は1回のみ。。なかなか大変だなと思ってしまいます。

学生の方も多いかと思いますが、人生かけている方も、一発逆転を目指している方もしらっしゃるかもしれませんね。

行き詰ってしまったとき、考え方を変えてみるのもいいのかなというお話です。

公認会計士試験勉強で大きな副産物を得た

私は、公認会計士の受験を3回で諦め方向転換しました。

公認会計士試験で簿記の勉強をしたことで、いくつも簿記関連の資格を取得できたのが大きかったですね。

国税専門官採用試験

試験科目の応用が利き比較的楽に採用試験に合格できました。

採用されてから税務職員となってからも、公認会計士受験経験者ということで簿記を教える機会に恵まれましたし、法人調査時にも複雑な仕訳や処理も任されることになりました。

会社法の知識も持っていたのですごく重宝がられました。

税務職員は総じて簿記は苦手です。実践で身に着くので簿記検定は2級取れたら勉強しません。

つまり、簿記を勉強していたことで差別化できたのは確かです。

複雑な税法に十分な時間を費やせるのは大きかったですね。

今は公認会計士試験でも租税法という科目がありますが、法人税・消費税・所得税を勉強するので法人職員とほぼ同じような範囲を勉強します。(勉強範囲の浅い深いはありますけど)

試験内容も、条文集が配布されたうえで解答するので、暗記中心の税理士試験よりよっぽど実践的なのではないかと思います。

たまーにですが、租税法の過去問を眺めて復習したりしていますが、網羅的でコンパクトですので参考にしています。

日商簿記検定1級

公認会計士試験を受験する際にまずこれは取っておくという方も多いです。

しかし、私は出来が相当悪かったので5回も受験する羽目になりました。

申し込んでも受験していない回もありますので、結局取得できたのは国税専門官試験受験後から採用までの期間でした。

もちろん公認会計士試験の勉強をしっかりされた方は基礎的な位置づけなのかもしれませんが、私には難しいものでした。

ただこの勉強をしていたからあとはきちんと過去問や模試などの答練を解いておけばなんとかなるという意識はできたかもしれません。

公認会計士試験を目指していない方からすれば日商簿記1級は難関資格なのですから。

全経簿記上級

日商簿記1級になかなか合格できなかったので、先に準備としてこの試験を受験しました。

この試験も合格すれば日商簿記1級と同様税理士受験資格が得られますが、問題の難易度が高くないので解きやすい試験でした。

これは結果論ですが、税務職員の研修で簿記の授業があったときに、たまたま全経簿記上級の元試験委員が外部講師として来られていました。

全経簿記上級の過去問を探していたら、テストで出題予告に上がっていた問題と同じような問題を見つけることができたということがありテストの予行練習を十分に行うことができました。

建設業経理士1級

実家から受けてみたらと勧められて2級から受験しました。

独特な勘定科目と財務分析という他の試験にはない科目があり最初は苦戦しましたが、建設業会計もさわりは公認会計士試験では勉強していましたので慣れれば楽でした。

今、家業の建設会社で経理としてこの資格を十分に活かすことができています。

経営審査でも必要な資格ですので取っておいてよかったなと思う資格の1つです。

税理士試験簿記論・財務諸表論

公認会計士試験にもし不合格になった場合でも真っ先に受けるべきものかなと。

この2科目は税理士としても有効なものですし、公認会計士試験の短答式の科目免除に使えます。

私は働きながら2科目取得できたのも公認会計士試験の勉強をしていたからですし、税務職員でいたからこそ税理士を取得できました。

公認会計士だけじゃない

もちろん、公認会計士にどうしてもなりたいという方はぜひ続けてください。

しかし何年も合格できずに結局試験から撤退してしまう可能性もあります。

絶対合格できるという確信はありません。

私の元同僚はTAC公認会計士論文式模試で全国1位になったにもかかわらず不合格となり税務職員へ転向してきました。

もしかしたら事業会社の経理や国税専門官などの公務員、税理士などの別の道を歩むこともできるのかなと思うのです。

私の場合方向転換できたのは、税務がもともとやりたかったけど会計にも興味があり税理士免除がもらえるということで公認会計士を目指したという経緯があったからです。

考え方ひとつで道が開けるかもしれません。

公認会計士試験は、試験勉強としてではなく自己研鑽としてとてもいいなと思っています。

勉強したいと思う科目が企業法と租税法。

絶対に合格しなければならないわけではないので気持ちが楽ですよね。

やりたいことがあればその方向へ

公認会計士試験はまた受けたいか?と言われると、もう受けません。

それは、やりたいことが見つかったから。税理士と社労士で独立開業したい。

もし何も決まってなくて、前職で働き続けていたら趣味として受けていたかもしれません。

やりたいことが見つかっているならその方向を目指せばいいのではないかなと。

それが公認会計士ならぜひ諦めずに続けるべきです。

明確なビジョンを持っておくのは重要かなと今になって思います。

まとめ

今回は公認会計士試験が近いということもあり、もしダメだったときでも勉強しておけば他の資格も取れるから別の方向へ行ってもなんとかなるよということを書きました。

参考になればいいなと思います。

では。

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