「待っていたもの勝ち」の違和感

インボイス制度や電帳法などここにきて改正が入る予定になっています。

12月中旬に税制改正大綱が出される予定になっているので、そこである程度の見通しはわかることにはなるのですが、どうも前進していない感じがします。

変化しなくていいのでしょうか。

改正の中身は後退している

インボイス制度は来年10月から導入されることになっています。

しかし、報道によればインボイス制度についてもメスが入るような雰囲気です。

免税事業者が登録事業者となり課税事業者になったときの納税額の負担を減らす目的があるようです。

しかし、これって今やることなのって思いませんか?

まずインボイス制度導入すると決めたのが平成28年度税制改正。

その後税務署をはじめ各種説明会も行われています。

準備に向けて早くから動かれている税理士や事業者の方もいらっしゃいます。

インボイス導入が低調だからという理由だけで改正していいものなのでしょうか?

低調なのはそれぞれの事情があります。

登録をする必要がない個人事業主の方もおられます。

また、そもそもの登録申請書の書き方も正直親切ではないですし。

電帳法に関しても、電子取引につき紙保存の猶予を延長するというある意味後退したような改正が行われる予定になっています。

エラー|NHK NEWS WEB
【事務所お知らせ】  

準備してきた方に対して失礼

直前になって「やっぱり変えます」は正直失礼なんじゃないのかなと思うわけです。

これまで時間をかけて準備してきた事業者や税理士などもおられるわけです。

インボイス制度の導入によりシステム改修をされる場合もありますのでお金をかけておられます。

補助金があるとはいえ、何かしらお金を支払って導入に向けてやっていこうと努力されています。

せっかく準備してきてもらっているのならインセンティブくらい与えるべきだと思います。

ここままじゃ何も準備してこなかった人のほうが得ですからね。

どうせ直前になって変わるでしょ

最近の政府の行動を見ていると、早めに動くと直前になって態度が変わることが多いように感じます。

どうせ直前になったらやらないとか言い出すでしょ、って思われてしまうのはいかがなものかと思うんですよね。

私も気を付けないといけないところではありますけど、直前になっての方向転換はやってはいけないことだと思います。

事前に想定できていないのに見切り発車的だったのかなと思ってしまいます。

法律って立法府である国会で決めていくわけです。

国会議員が知恵を絞って決めていくはずですよね。

それが今の国会議員が無知なのかどうか分かりませんが、対応が二転三転している状況を見ると議論をされて法律ができているのか甚だ疑問です。

待っていたらそのうちやめると言い出すから、と国民から見透かされているように感じますし私もそう思っています。

これではいけないと思うんですけどね。

変化しなくていいのか

これでもし改正の中身が形骸化してしまうと今後何も変わっていかないでしょう。

データでの保存、電子インボイス…。

これらを推進する目的が失われることになります。

変化することに恐れている我々にも責任があるように感じます。

このままでいいと感じる方が多いんでしょうか。

まあ本当に変える気があるのならみなさん動くとは思いますけど、今すぐに必要がないと思えるからこそ何もしたくないということなのかなと。

まとめ

今回は昨今の税制改正について私個人的に思うことを書いてみました。

きつめの文章になってしまいましたが、それくらい私自身呆れているというか。

なんでこんな直前になって二転三転するんだろうかと不思議でなりません。

これまでの事業者の苦労を踏みにじるような改正だけはしないでほしいなという希望を込めて記事にしてみました。

では。

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